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東京藝術大学音楽学部同声会

アンサンブルフェスティバル2014 開催レポート

Tokyo University of the Arts Doseikai Ensemble Festival 2014

■Trio Felicite
11月8日(土)
18:00〜19:00 <出演> 依藤大樹(Sax) 山崎憂佳(Sax) 鳥羽山沙紀(Pf)
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」 

   

 東京藝術大学の同窓生により結成された、サクソフォン2本とピアノというちょっと変わった組み合わせによるアンサンブル・グループ「トリオ・フェリシテ」。「フェリシテ」とは、フランス語で「幸福」を意味するそうです。

 メンバーは、サックスが山崎憂佳さんと依藤大樹さん、ピアノが作曲を専門とする鳥羽山沙紀さんの3人。以下は、コンサート当日に配られたプログラムに記された、グループからのメッセージです。素敵な内容なので、一部ご紹介しましょう。

 「演奏中に綺麗に音が重なった時や良い空気感を作れている時、そして何より、気持ちよく最後の音を吹き切れた時、素敵な拍手が頂けた時なんかに幸せだなぁと感じます。そういう時は、聴いて下さる方も幾分良い気分になって下さっている気がしています。本日もそんな瞬間を共有できたら幸いです。」

 コンサート冒頭の曲は、ジャン=バティスト・サンジュレーの「協奏的二重奏曲作品55より1楽章」。ハッとするくらい華やかで、細やかで、サックスって想像を超えて魅力的な楽器なのですね。ソプラノ・サクソフォン山崎さん、アルト・サクソフォン依藤さん、そしてピアノの鳥羽山さんによる絶妙のアンサンブルでした。

 続いてはピアソラの「ブエノスアイレスの秋」です。破滅的な哀愁のタンゴ。2本のサックスとピアノの絡みがクールで、すごい迫力でした。

 一転して、中田喜直の「小さい秋見つけた」は、鳥羽山さんの編曲によるもの。斬新な趣向で、イカしたジャズへと展開していく、編曲の巧みさに驚きました。

 リチャード・ロジャースの「マイフェイバリットシングス」は、ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」の中の有名な一曲ですが、これも同じく鳥羽山さんによる編曲。サックスのハイレベルな技巧が聴きどころでした。

 そして、メインはJ.S.バッハ「2つのヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043」。この曲は2本のソプラノ・サクソフォンとピアノによる演奏です。丁々発止、負けじとやり合う複雑な多声音楽は、迫力満点。情熱のバッハが、そこにはありました。本当にすごかった。

 最後は再びソプラノ+アルトに持ち替え、エンニオ・モリコーネの「ニューシネマパラダイスメドレー」で明るくのびのびと。パラダイス、まさに夢のひと時でした。

 トークも楽しく、コンサートは始終リラックス・ムードに。音楽のジャンルも多彩。これからの活動に要注目です。

(H.A.)

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