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日本ショパン協会 第265回例会
金子 淳 ピアノリサイタル 開催レポート 
《日本ショパン協会パウゼシリーズ Vol.22》
2014年
1月24日(金) 19:00開演
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

  

 1月24日パウゼにて、若手ピアニスト金子淳さんのリサイタルが開催されました。金子さんは、武蔵野音楽大学及び同大学院を共に首席でご卒業され、現在はイタリアのイモラ国際ピアノアカデミーに留学中です。この日は、開場前から長蛇の列ができるほど非常にたくさんのお客様がいらっしゃり、満席となりました。

 今回のプログラムは、間にメトネルを挟み、ショパンとラフマニノフの≪ピアノソナタ第2番 変ロ短調≫を演奏してくださるというもの。同じ番号と調性で書かれた2曲について、金子さんは「単に偶然の一致として片付けることのできない、底深い神秘のような感覚をこの二曲から感じるからです。」(プログラムノートより)と述べておられます。これら2曲にはいったいどのような想いが秘められているのでしょうか?期待を膨らませながら開演を待ちました。

 前半はショパンの≪舟歌 嬰ヘ長調≫作品60≪ピアノソナタ第2番 変ロ短調≫作品35<葬送>、≪スケルツォ第2番≫作品31です。金子さんは、音程の跳躍、旋律の性格、和声進行、響きのバランスなどを大切にされた丁寧な演奏を披露してくださいました。ショパンならではの洗練された美しさの中にも、内に秘めた情熱や激しい感情が見え隠れしているような絶妙な表現が印象的でした。

 後半最初のメトネル≪ソナタ3部作≫より第1番 変イ長調 作品11−1では、大きな息づかいで歌のように滑らかな演奏を聴かせてくださいました。

 リサイタルの最後を飾るラフマニノフ≪ピアノソナタ第2番 変ロ短調≫作品36では、1931年改訂版に比べて演奏回数の少ない1913年初版を演奏してくださり、ショパンとの違いに加え、改訂版との違いも楽しめました。ショパンのソナタと同じく内に秘めた激しい情熱が感じられましたが、表現の方法は全く対照的。内面をストレートに語りかけるようなダイナミックな演奏から、その違いに驚きつつも大変興味深く聴かせていただきました。

 これらの大曲を見事に演奏された金子さんに客席から盛大な拍手が贈られ、アンコールはJ.S.バッハ≪平均律クラヴィーア曲集第1巻≫より第16番ト短調とハチャトゥリアン(ソーリン編曲)≪剣の舞≫を演奏してくださり、大変充実した演奏会となりました。

(K.S)

 

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