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江沢茂敏ピアノリサイタル 開催レポート
《 桐朋学園 表参道 サロンコンサートシリーズ Vol.22 》
2013年11月20日(水) 開場18:30 開演19:00
会場:
カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

 

 毎回好評を博している『桐朋学園 表参道 サロンコンサートシリーズ』。第22回目を迎える本日は、同大学音楽学部4年に在学中の江沢茂敏さんがご出演されました。今回のプログラムは、モーツァルトからスクリャービンまでの幅広いレパートリーで構成されておりました。会場には非常にたくさんのお客様がいらしており、江沢さんへの期待の高さが伺われました。

 前半に演奏されたのは、モーツァルト≪アレグレットによる12の変奏曲 変ロ長調≫K.500、ショパン≪ノクターン第13番 ハ短調≫Op.48-1、スクリャービン≪左手のための2つの小品≫より<ノクターン>Op.9-2、≪幻想曲 ロ短調≫Op.28の4曲です。モーツァルトでは、シンプルで遊び心溢れる演奏を、ショパンでは、洗練さの中に、ほとばしるような情熱が見え隠れしているような演奏を聴かせてくださいました。スクリャービンでは、透き通った音色と滑らかな息づかいで、それぞれの旋律を波が打ち寄せるように表現されたダイナミックな演奏は大変印象に残りました。江沢さんの演奏は、抜群の構成力と和声感で作品ごとに異なったスタイルを巧みに弾き分けられておられました。

 後半は、ブラームス≪ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ≫Op.24です。変奏曲では、ヘンデルのシンプルな旋律の主題の爽やかな性格を活かしつつ、ブラームスのあらゆる要素が凝縮された重厚な曲想の世界へ浸ることができました。続くフーガでは、それぞれ異なった楽器で合奏しているように、各声部のメロディラインがくっきりと弾き分けられており、オーケストラの作品を聴いているようでした。長大な作品を見事な集中力で演奏された江沢さんに、客席から割れんばかりの拍手が贈られました。

 アンコールは、スクリャービンの≪左手のための2つの小品≫より<ノクターン>Op.9-2を再演してくださり、温かい響きに包まれながら演奏会が締めくくられました。それぞれの作品のすばらしさを改めて実感できた素晴らしい演奏会でした。今後の更なるご活躍を期待しております。

(K.S)

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