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シューベルティアーデTOHO2013 〜シューベルト再発見!〜
桐朋学園大学教授陣によるシューベルト作品を巡る6日間!
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」
●9月7日(土)17:00〜
イブニングコンサート−ピアノ五重奏曲「ます」、八重奏曲 開催レポート

 

 

 

 桐朋学園大学の教授・講師陣をお迎えし、6日間にわたって開催されてきた「シューベルティアーデTOHO2013」もいよいよ最終日。フィナーレを飾るのは編成の大きな室内楽作品2曲です。チケットはこの日も事前に完売。会場のパウゼは学生さんをはじめとする多くのお客様で早くからいっぱいになり、大賑わいをみせていました。

 プログラムの1曲目は、シューベルトが弱冠22歳の時に作曲された《ピアノ五重奏曲 イ長調 op.114 D.667「ます」》。第4楽章に有名な歌曲《ます》に基づく変奏曲がおかれていることで知られる魅力的な作品です。ピアノの奈良場恒美さんによるご挨拶と作品の解説を経て始まった演奏では、その生命力あふれる表現に、冒頭からすっかり引き込まれてしまいました。のびやかで流麗なアンサンブルと張りのある音色は、演奏者の方ひとりひとりの熟練の技からうまれるものでしょう。優雅でありながら、最後まで心地の良い緊張感が保たれていく音楽の運びは、まさに圧巻でした。

 休憩をはさんで、後半に取り上げられたのは《八重奏曲 ヘ長調 op.166 D.803》(解説はクラリネットの鈴木良昭さん)です。八重奏(オクテット)という編成は比較的珍しいものですが、四半世紀ほど前に作曲されたベートーヴェンの七重奏曲を念頭に置いたものだそう。弦楽器5名にクラリネット、ファゴット、ホルンを加えた8名の奏者によって生み出される調和のとれた響きはさながら小さな室内オーケストラです。全6楽章、演奏時間にして約1時間におよぶ長大な作品で、こちらも実に聴き応えがありました。

 八重奏曲の最後の和音が弾ききられると、会場は待ちに待ったような大きな拍手に包まれました。ヴェテランの先生方による円熟の演奏を通じてシューベルトの音楽の醍醐味を「再発見」することのできた、充実の一夜でした。

(N.J.)

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