トップページ

コンサート情報

トピックス

概要

KMFミュージックフレンズ

CDメディア

リンク

 ホーム(ニュース) > コンサート情報 > 2013年 > スメンジャンカ女史からの贈り物 > 開催レポート

ショパンの女神 レギナ・スメンジャンカ女史からの贈り物
〜ショパンから ポーランド現代音楽まで〜 開催レポート
2013年8月24日(土) 16:00開演
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」
出演:小山京子(ピアノ) 關谷範子(ピアノ) 田中正也(ピアノ) 山本祐丿介(チェロ)

  

 ポーランドの往年の名ピアニストで、偉大な教育者としても名高いレギナ・スメンジャンカ女史(1924〜2011)。女史が遺してくださった素晴らしい音楽の贈り物の数々を改めてご紹介しよう、というコンサートです。

 出演者は4名。女史のお弟子さんであり、このコンサートを企画したピアニストの小山京子さんと關谷範子さん。ワルシャワ高等音楽院(現フレデリック・ショパン音楽大学)で女史のもとでピアノを学び、その後も女史が亡くなるまで親交を深めていたといいます。そしてピアニストの田中正也さんは、ロシアで学びながら女史のもとに通ったそうです。チェリストの山本祐ノ介さんは、霧島国際音楽祭で女史とご一緒されたそうです。以上のメンバーで和気藹々とコンサートは進められました。

 スメンジャンカ女史というとショパンの名手という印象が強いですが、レパートリーは大変幅広く、現代曲もよく演奏されたのだそうです。今回はその中から、知られざる女史お気に入りの曲が紹介されました。

 まず、スタニスワヴァ・ラウベ編の「連弾のための小品集」という子どものための現代の連弾曲集から、『世界を歩くパイおじさん』『日本の少女ミキちゃん』など、ごく短くユニークな10曲。1 st・小山さん、2 nd・關谷さん。また、ウチュクの「子どもの即興曲」より、『変化する色』『魔法の時計』など、習い始めからクラスターなどの現代奏法を学べる4曲が演奏されました。小山さんのソロで、音の色が変わっていく様が表現されました。

 パデレフスキの「タトラアルバム」は、明るく大らかな連弾曲。素朴な農民達の踊りが民族色豊かに表現されました。1 st・關谷さん、2 nd・田中さん。

 そして、このコンサートで一貫したテーマが、ショパンの「ポロネーズ」。女史は、踊り方からとても細かくレッスンされたそうです。田中さんは「英雄ポロネーズ」をきりりと高雅に、關谷さんは「ポロネーズ遺作ト短調」を極めて美しく、小山さんは「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」を軽やかに流れるように演奏。チェロの山本さんは小山さんとのデュオで「序奏と華麗なるポロネーズ」を華やかに演奏して、会場は大いに盛り上がりました。アンコールは全員で仲良く、ショパンの「ノクターン作品9−2」。素敵でした。

 日本人に本当のショパンを教えてくださったスメンジャンカ女史。その功績とエレガントな人となりに思いを馳せる、素晴らしい機会となるコンサートでした。

 ホーム(ニュース) > コンサート情報 > 2013年 > スメンジャンカ女史からの贈り物 > 開催レポート