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松本和将ピアノリサイタル 開催レポート
〜ショパン:エチュード 作品10 & 作品25 全曲演奏会〜
2013年7月11日(木) 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」
7月11日パウゼにて、ピアニスト松本和将さんの『ショパン エチュード作品10&作品25全曲演奏会』が開催されました。松本さんは、3回にわたって行われた「ショパンエチュード講座」で全曲をわかりやすく丁寧に解説してくださいました。今回はその後の演奏会ということもあり、会場は非常にたくさんのお客様で埋め尽くされました。前半は作品10です。完璧なテクニックによる華やかな演奏をされた第1番と第4番。鐘が鳴り響くような第2番。第3番<別れの曲>や第6番では、オペラ歌手が歌うように伸びやかでドラマティックな表現を、そして第12番<革命>では、内に秘めた激しい情熱を感じられるようでした。全曲を通して、音楽を前に押し進めるような勢いがあり、鮮やかでエネルギッシュな演奏を披露してくださいました。
後半は作品25です。そよ風が吹くようにさわやかな第1番<エオリアンハープ>から始まり、深い祈りを表しているような第7番、ダイナミックで情景的に表現されていた第11番<木枯らし>や第12番<大洋>など、華やかな演奏をされた作品10とは対照的に、深い情緒をたたえた演奏が展開されました。一曲一曲にショパンの内面が反映させているのでは?と様々な想像を膨らませながら、聴き入っておりました。
以上24曲を抜群のテクニック、音楽性、集中力で見事に弾き終えられた松本さんに、客席から割れんばかりの拍手が贈られ、ご挨拶と共にアンコールとしてショパン≪ノクターン≫Op.9-2を演奏してくださり、温かくふんわりとした音楽に包まれながら演奏会は幕を閉じました。
松本さんにとって、今回のエチュード全曲演奏会は大きな挑戦であり、日々練習と研究に励まれたとのこと。どの曲も非常に奥が深く、ひとつの芸術作品としての素晴らしさを実感いたしました。大変素敵な演奏をありがとうございました。
(K.S)
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