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パスカル・ドゥヴァイヨン教授 公開講座 開催レポート
『ショパン:エチュードから作品へ、作品からエチュードへ』
2013年4月6日(土) 10:30〜12:30
会場:カワイ表参道 コンサートサロン パウゼ

 

 

 4月6日、カワイ表参道コンサート・サロン「パウゼ」にてベルリン芸術大学教授のパスカル・ドゥヴァイヨン氏による公開講座が行われました。ドゥヴァイヨン氏は指導者としても絶大な人気を誇り、その指導を仰ぐ若きピアニストがあとを絶ちません。今日も客席がほぼ埋まるほど多くのお客様にお集りいただきました。通訳をしてくださったのは村田理夏子さん。要所要所にショパンの弟子やシューマンによる批評が引用された非常にスマートな講座となりました。

 今日は「ショパン:エチュードから作品へ、作品からエチュードへ」というテーマ通り、ショパンの《練習曲集 作品10》で習得できるテクニックが協奏曲などの作品においても応用できるということを、実践を交えながら教えてくださいました。ここではレクチャーの細部までご報告申し上げることはできませんが、ドゥヴァイヨン氏による講座のポイントを大まかにまとめると次のようになります。@(仮想)軸をイメージしながら弾くこと、A良い指使いを見つけること、B鍵盤上の移動が多いときは腕を動かすとジェスチャーが遅くなるので手首に軸をもつこと、C体を固めずにゆるめて演奏すること、D弾く前からイメージをすること――言葉にしてしまうと呆気ないのですが、実際にどうすれば出来るのかということを比喩や実践を組み込んで分かりやすく丁寧に教えてくださいました。

 このような演奏法のみならず指導法についてもレクチャーがありました。たとえば、Cについては生徒が(背もたれのない)椅子に座ってもたれ掛かるように重心を後ろに下げ、その背中を先生が支えます。すると、肩から手は脱力した柔軟な状態になります。生徒の体が固まっているからといって「ゆるめなさい」と言っても往々にして本人には自覚がないためあまり意味がなく、生徒自身が固まっている・ゆるめられた状態がどのようなものであるかをまず自覚することが大切だと仰っていました。

 朗らかなムードのもとに行われた2時間にわたる講座はあっという間に終わってしまいました。教授の著書『パスカル・ドゥヴァイヨンのショパン・エチュード作品10の作り方』(音楽之友社)も要チェックです!

(A. N. )

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