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後藤育慧スキルup講座「指導者の効果的な言葉かけ」 開催レポート
〜心理の視点から言葉によるコミュニケーションを学ぶ〜
2013年3月27日(水) 10：30〜12：30
会場：カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」
講座の第1部は、言葉によるコミュニケーションの基礎となる「心のしくみ」についてのお話です。後藤先生が特に強調されていたのは、「人はすべての能力を持って生まれてきている」という前提。だからこそ、適切な言葉かけをすることによって、ピアノ指導の現場でも、それぞれの子供の隠れた可能性を引き出してくることが出来ると考えられるのです。心理についてのお話のうち、筆者にとって特に印象深かった点の一つは、感情は理性によってコントロールできる、というものでした。生徒さんやその親御さんを含め、他人との良い関係を築いていくためには、相手の心だけでなく、自分自身の心をも客観的にとらえることが大切であると気づかされました。
講座の第2部では、いよいよ実際の「言葉かけ」のコツを教えていただきました。否定形の言葉は肯定形に言いかえること、よくないことは一時的なこと・よいことは永続的なこととして話してみること、相手の気持ちにスペースを与える言葉遣いをすること…すべてをここでご紹介することは出来ませんが、日常の様々な場面で今すぐ実践できそうなポイントが盛りだくさん。普段つい無意識に口にしてしまいがちなことも、少し言い方を変えてみるだけでこんなに印象が違うのか、と目からうろこが落ちるようでした。
当日はあいにくの雨天にもかかわらず、若い方からベテランの方まで、沢山の指導者の方々がお越しになりました。後藤先生のお話に熱心に聞き入っておられる受講者の皆様ひとりひとりの姿に、単にピアノの弾き方を教えるというだけでなく、生徒さんたちとのコミュニケーションそのものに真剣に向き合おうとしておられる先生方がこんなにいらっしゃるのか、と、筆者自身とても嬉しい気持ちになりました。
先生のほんのちょっとした言葉で励まされ、次のステップに向けて大きく踏み出すことが出来た、という経験をお持ちの方はきっと少なくないはず。後藤先生の講座を通して、指導者の方と生徒さんが「二人三脚」で、共により生き生きと輝けるレッスンが増えていくことを、心より願っています。
(N. J.)
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