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朝倉すみれ ピアノリサイタル 開催レポート
東京音楽大学 表参道 サロンコンサート Vol.21
2013年
2月6日(水) 19:00開演(18:30開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 2月6日(水)、表参道「パウゼ」での催し物は、〈朝倉すみれ ピアノリサイタル〉(東京音楽大学 表参道 サロンコンサートvol. 21)でした。本日のピアニストである朝倉すみれさんは現在、東京音楽大学器楽専攻(ピアノ演奏家コース)の3年生に在籍していらっしゃいます。国内外のコンクールで第1位に輝くなど、これからが楽しみなピアニストのお1人です。冷たい雨や雪がちらつき、冷え込みの厳しい1日となりましたが、大勢のお客様にお越しいただき、会場は満席で開演時間を迎えました。

 本日のプログラムには大曲がずらりと並び、大変聴き応えがありました。前半に聴かせて下さったのは、モーツァルト《グルックの歌劇「メッカの巡礼」より“われら愚かな民の思うは”による10の変奏曲》K. 455、ベートーヴェン《ピアノ・ソナタ 第31番》op. 110、リスト《村の居酒屋での踊り(メフィストワルツ 第1番)》S. 514の3曲です。《メフィストワルツ》では、朝倉さんの持ち味の1つであろうディナーミク(強弱)の幅の広さが十分に活かされ、音色の工夫も相まって、詩情あふれる中間部と、冒頭や後半の悪魔的な音楽とが見事に描き分けられていました。

 休憩を挟んで、後半は時代を近現代へ進め、ラヴェル《水の戯れ》とラフマニノフ《ピアノ・ソナタ 第2番》op. 36(改訂版)の2曲が用意されていました。《水の戯れ》では、朝倉さんの演奏を聴きながら、したたる水滴や水しぶき、流れの速度が様々に変化する水流、水面のきらめきなど、常に形をとどめず移ろいゆく水の動きを連想することができました。ソナタ形式にとらわれることのないラフマニノフ《ピアノ・ソナタ 第2番》は自由な展開が特徴的ですが、循環主題(=多楽章の楽曲中で、複数の楽章に共通して登場する主題)を的確に捉えることで、朝倉さんの演奏には自由さと同時に統一感も感じられました。また、若さ溢れるエネルギッシュな熱演にお客様も大満足のご様子で、会場はまさに拍手喝采でした。

 最後に朝倉さんはアンコールとして、ショパン《24の前奏曲》より第15曲〈雨だれ〉op. 28-15を演奏され、演奏会は幕を閉じました。今後のますますのご活躍をお祈りしています。

(A・H)

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