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近藤嘉宏ピアノリサイタルシリーズ Vol.2 開催レポート
2012年12月20日(木) 19:00開演( 18:30開場)
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

 

 パウゼでの今年最後の演奏会は、ピアニスト近藤嘉宏さんのリサイタルシリーズ第2回目です。前回の大好評ぶりに続き、今回も非常にたくさんのお客様がいらしておりました。この日は、ドイツの代表的な作曲家の名曲ばかりで構成された贅沢なプログラムで迎えてくださいました。

 最初に演奏されたJ.S.バッハ(ブゾーニ編曲)≪来たれ、異教徒の救い主よ≫BWV659では、鐘のように鳴り響く低音の上に、旋律をしっとりと伸びやかに歌わせて行かれます。厳かで美しい音楽に包まれリサイタルが幕を開けました。

 続いて、近藤さんよりご挨拶を兼ねて本日演奏される曲目の解説がございました。そして、ブラームスの≪3つの間奏曲≫Op.117と≪パガニーニの主題による変奏曲≫Op.35より第2部を演奏してくださいました。≪3つの間奏曲≫では、晩年の作品ならではの深い抒情性を洗練されたタッチで聴かせてくださり、≪パガニーニの主題による変奏曲≫では、先ほどとは対照的に各変奏の特徴が鮮やかに表現されたダイナミックな演奏に息をァ]むほどでした。

 後半は、リスト≪メフィスト・ワルツ第1番≫で始まりました。楽曲に込められた物語性を技巧的で爽快感のある演奏で見事に描き出されており、ピアノの可能性を最大限に引き出した「ピアノの魔術師リスト」の偉大さを実感させられるようでした。

 最後は、ベートーヴェン≪ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調≫「熱情」Op.57です。張り詰めた緊張感や激しい感情の起伏が巧みに表現されていた第1楽章、温かい音色で優しく語りかけるような第2楽章を経て、第3楽章では、苦悩や葛藤を克服するようなエネルギーが感じられるような力強い演奏を聴かせてくださいました。

 アンコールは、リスト≪愛の夢第3番≫、ショパンの≪幻想即興曲≫と≪舟歌≫を演奏してくださり、拍手喝采のうちに締めくくられました。

 4人の作曲家の魅力が存分に味わえ、大変充実したリサイタルでした。近藤さんのピアノリサイタルシリーズ、次回は2013年7月26日(金)に開催されます。非常に楽しみです。

(K.S)

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