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声楽家・高橋啓三 公開講座 開催レポート
豊かな音楽を生みだす呼吸法
講師:高橋啓三(バス・バリトン)
2012年10月31日(水) 10:30 開演(10:30〜12:30)
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」
第2回 呼吸法の実践

 

 

 10月31日パウゼにて、日本を代表する声楽家でいらっしゃる高橋啓三先生(ピアノ伴奏:二宮万莉先生)の『豊かな音楽を生みだす呼吸法』講座が開催されました。この講座は、演奏するための身体づくりを教えて下さるというもので、第2回目は「呼吸法」と「発声法」を中心にご指導下さいました。前回に引き続き、今回も声楽の方はもちろんのこと、楽器を演奏されている方なども多数いらしており、熱心に受講されていました。

 はじめに「こんにゃく体操」を用いて、全身の筋肉をほぐしていきます。この体操は、跳躍運動、身体を前後、左右、斜めにゆっくりと倒す運動、腰を緩やかに回す運動などを行い、全身の筋肉の緊張を取り除き「こんにゃく」のように柔軟な状態にして、演奏する際に必要な筋肉を感知し自由にコントロールできるようにするというものです。先生は、一人一人に丁寧にご指導をされていました。

 身体の準備が整ったところで、「呼吸法」に移ります。ここでの「呼吸法」とは、横隔膜を用いた腹式呼吸を指しています。横隔膜は肋骨の下に位置し、斜腹筋、背筋、でん筋などといった、周りの筋肉によって支えられています。これらのことを意識して腹式呼吸を実践します。今回は、鼻をつまみ、片方の鼻の穴から吸う、止める、もう一方の鼻の穴から吐く、止めるといった動作を4秒間隔で行うヨガの呼吸法を用いた練習を行いました。続いて、ブレスを継ぎ足しながら行うロングトーンの方法を教えて下さいました。このとき、鼻から息を吸うこと(口から吸うと声帯に直接息があたり乾燥するため)、横隔膜の背中側を意識して呼吸をすることがポイントになります。

 次に「発声法」です。M、N、R、L、W、Zなどの有声子音や、Do、Re、Mi、Fa、Sol、La、Siなどの音程を用い、呼吸法に加え、背中の支えを意識して前頭葉に響かせる方法をご指導下さいました。ここで先生が強調されていたことは「自身の筋肉を感知して、どのように準備して発声するか」ということです。直前に息を吸って突然歌いだすのではなく、その音を出すために必要な意識や筋肉の準備ができた状態で発声することが大切とのことでした。

 次回はいよいよ歌唱演習です。「曲に合ったブレスとは?」「歌う前に身体をどのように準備するのか?」などといったことを、実際に楽曲を用いて解説して下さいます。是非、足をお運びください。

(K.S)

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