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KSCO 
青柳 晋 ピアノリサイタル 開催レポート
2012年
7月18日(水) 19:00開演( 18:30開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

  

 本日開催されましたのは、全国を跳び回って活躍されているピアニスト青柳晋さんによるリサイタル。平日の開催であったにも関わらず、たくさんのお客様が駆けつけ、開演前後や休憩中は会場がとてもにぎわっていました。今回のプログラムは、来月レコーディングに取り組まれるというフォーレのノクターン集から6曲に、リストの大曲である《詩的で宗教的な調べ》から3曲を加えたもの。いずれも青柳さんの音楽センスが輝く演奏で、今後のご活躍にますます期待がかかるものでした。

 前半では、フォーレのノクターンの中でも、特にリズムの面白さや近代フランスの洒落た雰囲気が感じられる4曲と、リスト《詩的で宗教的な調べ》から重厚な第7曲「葬送」が演奏されました。フォーレでは、聴き手のイメージを溢れ出させるような多彩な音色と軽やかなタッチに、観客の皆さんがじっと耳を傾けていました。とりわけ、ノクターン第7番の後半に出てくる素早いパッセージには、蝶々が舞い上がるような躍動感を覚えました。対するリストは、地底から炎が上がってくるようなエネルギッシュな演奏で、青柳さんの表現力の豊かさを感じました。

 後半では、フォーレのノクターンについては哀愁漂う2曲が、リストにおいては神秘的な第2番「アヴェ・マリア」と第1番「祈り」がプログラムに選ばれていました。特にフォーレのノクターン第13番は、移ろいゆくハーモニーが特徴的で、青柳さんの多彩な音色をますます光らせていました。万華鏡のように次々と現れる様々なパターンの音色を1つも聴き逃すまいと、観客の皆さんがとても集中しているのを感じました。さらに、リストの「アヴェ・マリア」では柔和さと厳格さのコントラストで、「祈り」では華やかで情熱的な響きで、聴き手を魅了していました。

 鳴り止まない拍手の中、アンコールではグリーグの小曲「メロディ」と「アリエッタ」が演奏されました。本日のコンサートを機に、またクラシック音楽ファンが増えていることを期待いたします。

(A. T.)

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