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ピアノレパートリー 講座 Vol.7 開催レポート
「やさしい北欧のピアノ作品 Part2」
2012年4月26日(木) 開場10:00 開講 10:30 (10:30〜12:30)
講師:
南雲竜太郎
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

 

 

 毎回好評を博している南雲竜太郎先生のピアノレパートリー講座。今回は「やさしい北欧のピアノ作品Part2」と題され、フェニカゲールマン社の『フィンランディア』という曲集を用い、フィンランドのあらゆる作曲家について、実演を交えながら紹介して下さいました。

ジャン・シベリウス(1865-1957)
ロシアからの独立運動の中、フィンランドの国民性を強く打ち出した作風が特徴で、フィンランドの国民的な作曲家として知られています。今回は、スラブ的な性格を持つ≪エチュード≫Op.76-2と西ヨーロッパのサロン風な性格を持つ≪ロンドレット≫Op.40-7を演奏して下さいました。

オスカル・メリカント(1868-1924)
生前は、シベリウス以上の人気があった作曲家で、サロン風の小品のような、美しくわかりやすい作品を多く作曲しています。≪牧歌≫Op.73-1と、テンポの振幅が大きくお洒落な≪ワルツ・レント≫の2曲を紹介して下さいました。

エルッキ・メラルティン(1875-1937)
音楽家だけでなく、著述家、哲学家、画家としても才能を発揮した作曲家で、人間の内面に着目した作品を多く作曲しています。また、メラルティンはフィンランド東部のカレリア地方の出身で、そこの感情表現の豊かな民族性から、激しい表現が特徴とのことです。今回は、心の内面を見つめるような≪舟歌≫Op.59-1と、フランス近代和声を思わせるような≪高みにて≫Op.98-3を演奏して下さいました。

セリム・パルムグレン(1878-1918)
「北欧のショパン」としても知られる作曲家で、ピアニストとしても国際的に活躍したそうです。ピアノの持つ魅力を駆使して、フィンランドの自然や民族性を描写した作品を多く作曲しています。≪とんぼ≫Op.27-3と≪五月の夜≫Op.27-4を紹介して下さいましたが、いずれも、ピアノのもつ華やかさや独特の響きなどが巧みに表現されていたように思いました。

トイヴォ・クーラ(1883-1918)
フィンランド西部に位置するオストロボスニア地方に生まれ、35歳で内戦の犠牲となった作曲家です。個性豊かな作風が特徴で、故郷の民謡を作品に多く取り入れたそうです。今回は、スラブ的なほの暗さが漂う2作品≪羊のポルカ≫、≪結婚行進曲≫を演奏して下さいました。

ヘイノ・カスキ(1885-1957)
日本では<激流>の前奏曲で知られている作曲家ですが、カスキ自身はとても控え目で慎ましやかな性格であったようで、美しく繊細な作品を多く作曲しているとのことです。先生は、≪前奏曲≫Op.7-1と、フィンランドの伝説に登場する小人が描かれている≪山の小人のセレナーデ≫を紹介して下さいました。

レーヴィ・マデトヤ(1887-1947)
フィンランドでは、シベリウスに次ぐ交響曲作曲家として知られた作曲家です。民族楽器カンテレが創作の源であると言われており、各地の民謡採取の旅にもしばしば出かけ、フィンランドらしさを追及したとのことです。今回は、古めかしい雰囲気を帯びた2曲≪回想≫Op.31-4と≪伝説≫Op.34-3を演奏して下さいました。

イルマリ・ハンニカイネン(1892-1955)
フィンランド有数の音楽一家に育ち、作曲家、ピアニストとして国際的に活躍しました。パリでジロティやコルトーといった名ピアニストのもとで学んだこともあり、ピアニスティックな作品を多く作曲したそうです。また、人間的にも洗練されており、繊細な性格だったようです。演奏して下さった≪夕べに(イルタ)≫、≪ワルツ≫Op.17-1は、テクニカルだけでなく作曲家のこうした人柄が表れているような作品でした。

エルンスト・リンコ(1889-1960)
ヘルシンキでピアノを、ベルリン、サンクトペテルブルク、パリで作曲と音楽理論を学んだ教養豊かな作曲家であり、後にシベリウス・アカデミーの学長となったそうです。先生は、ロシアの後期ロマン派音楽の影響が大きい≪アリア≫Op.1-4と、民謡風な性格を持つ≪田園風メヌエット≫Op.6-9を演奏して下さいました。

ウーノ・クラミ(1900-1961)
孤児として育ち、ピアノとヴァイオリンを独学で習得した作曲家で、静かに孤独な生涯を送ったそうです。ご紹介下さった≪舟歌≫Op.5は、幻想的でどことなく哀愁を帯びた旋律が静かに流れて行くような曲想が印象的でした。

 有名なシベリウスから日本ではまだ馴染みの浅い作曲家まで、丁寧に紹介して下さった南雲先生の公開講座。筆者も初めて出会う作曲家が多く大変勉強になりました。

 次回は7月18日。グリーグの≪抒情小曲集≫と編曲作品についてお話し下さる予定です。こちらも非常に楽しみです。

(K. S.)

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