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伊藤野笛(ピアノ)＆西尾恵子(ヴァイオリン)デュオリサイタル 開催レポート
2012年3月15日（木) 19:00開演（ 18:30開場）
主催：カワイ音楽振興会
会場：カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

　　

本日も、年度末の平日という慌ただしい時期であるにも関わらず、たくさんの音楽愛好者の方々がパウゼに駆けつけました。ソリストは、関西を中心にご活躍のヴァイオリニスト西尾恵子さん（ご本人によれば阪神ファンだとか…）と、音楽だけでなく体操もお得意だというピアニストの伊藤野笛さんでした。演奏の素晴らしさはもちろんのこと、プログラムノートやプロフィールもユニークなお2人でした。 　いずれのプログラムも、お2人の息の合ったアンサンブルを楽しめるものでしたが、特に印象的だったのは「雨の歌」の旋律で有名なブラームスのヴァイオリン・ソナタ第1番でしょうか。この楽曲はヴァイオリンパートの音色の美しさはもちろんのこと、ピアノパートの表現力も演奏のカギを握ります。西尾さんの伸びやかで艶のあるヴァイオリンの音と、伊藤さんの多彩なピアノの音は、まさに雨露と虹のように、1つの絵を創り上げていました。 　プログラムには、バロック時代のフランスの作曲家であるルクレールや、交響曲≪新世界≫で有名なドヴォルザークの弟子であるスークの作品も盛り込まれました。日本ではちょっと珍しいレパートリーに、会場の皆様は熱心に耳を傾けていらっしゃいました。最後に演奏されましたシマノフスキの「夜想曲とタランテラ」は熱演で、会場は大きな拍手に包まれました。 　アンコールにはメンデルスゾーンの<春の歌>が選ばれ、本格的な春の訪れが待ち遠しくなるようなエンディングとなりました。ヴァイオリンとピアノの様々な表情を見ることの出来た、素敵なデュオリサイタルでした。（A. T. ）

　　

　

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