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ピアノレパートリー 講座 Vol.5 開催レポート
「やさしい東欧のピアノ作品」
2012年1月27日(金) 開場10:00 開講 10:30 (10:30〜12:30)
講師:
南雲竜太郎
主催:カワイ音楽振興会
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

 

 

 1月27日(金)、南雲竜太郎先生を講師にお迎えして、「やさしい東欧のピアノ作品」(ピアノレパートリー講座vol. 5)が開催されました。ピアノ学習者にとって、東欧出身の作曲家の作品はあまり馴染みがないかもしれません。先生のお話を通して、これまで知らなかった作品に多く出会うことができたのではないかと思います。

本日のレクチャーは作品の紹介に重点が置かれ、先生は以下の作品をなんとすべて(!)演奏して聴かせて下さいました。

・ヨハン・ラディスラウス・ドゥセック(1760-1812:チェコ)

《ソナチネ》ト長調op. 20-1全楽章

《ソナチネ》ハ長調op. 20-2第2楽章

《ソナチネ》ヘ長調op. 20-3第2楽章

意外なことに、スラヴ的な要素を全く感じさせないこの3曲。“春秋社版”のソナチネ・アルバムに収められているようです。

・ステファン・ヘラー(1813-1888:ハンガリー)

《25の旋律的練習曲》op. 45より

第4番〈悲しみと喜び〉

第8番〈舟歌〉

第10番〈夕暮れの歌〉

第16番〈物を思う人〉

この曲集の特徴はブルグミュラーとは異なり、右手がメロディーで左手が伴奏というパターンに限らない構成です。子供たちにとって飽きることのないレパートリーになりそうです。

・ベーラ・バルトーク(1881-1945:ハンガリー)

《子供のために》第1巻より第3、7、13-15番

《子供のために》第2巻より第25、27、31、32番

《ミクロコスモス》以外に、子供のための作品を発見!民族色豊かで独特なリズムを味わって弾けたらいいですね。

・フレデリック・ショパン(1810-1849:ポーランド)

《ノクターン》ハ長調

《コントルダンス》変ト長調

《カンタービレ》変ロ長調

《アルバムの綴り》ホ長調

ピアノを学んでいる子供たちにとっても、ショパンはいつか弾いてみたいと思う憧れの存在でしょう。以上のような曲をレッスンに採り入れてみてはいかがでしょうか。生徒さんもショパンを弾いたと喜んでくれると思います。

・フランツ・リスト(1811-1886:ハンガリー)

《クリスマスツリー》より

第3番〈かいば桶のかたわらの羊飼い〉

第9番〈夕べの鐘〉

リストの孫娘ダニエラのために書いた曲集で、第3番、第9番以外には、技術的に少し難度の高い作品も含まれているようです。

・アントニン・ドヴォルザーク(1841-1904:チェコ)

《2つの真珠》より〈おじいさんとおばあさんと踊る〉

《詩的な気分》op. 85より〈想い出〉

《ユモレスク集》op. 107より第7番

《ユモレスク集》第7番は、弦楽器での演奏をよく耳にしますが、オリジナルはなんとピアノ曲!

・レオシュ・ヤナーチェク(1854-1928:チェコ)

《ないしょのスケッチ》より

第2番〈無題〉

第3番〈メロディー〉

第12番〈揺りかごの歌〉

第13番〈主キリストはお生まれになった〉

《思い出》

《ないしょのスケッチ》は各曲とも、楽譜2、3段のとても短い曲でしたが、短い中にも母国モラヴィアの香りが漂っていました。最近、「ヤナーチェク ピアノ作品集」(全2巻:ヤマハ)が出版されたようです。

 

 今日、南雲先生がご紹介下さった作品は、どれも技術的に子供にも十分手の届くものでしたが、音楽的に内容の深い作品もありました。生徒さんの興味や音楽世界が広がるのはもちろんのこと、先生方にも十分楽しんでいただけるレパートリーだと思います。

 次回は3月23日(金)。北欧のピアノ作品を取り上げて下さる予定です。

(A・H)

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