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平塚佳子&田中希代子 デュオリサイタル 開催レポート
〜ヴァイオリンとピアノの対話〜
2012年1月25日(水) 19:00開演( 18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

 

 1月25日、ヴァイオリンの平塚佳子さんとピアノの田中希代子さんによる、デュオリサイタルが開催されました。室内楽のコンクールでの入賞経験もお持ちのお二人がこの日披露されたのは、古典派から近代にわたる4つの二重奏作品を集めた盛りだくさんのプログラムです。寒さ厳しい折にも関わらず、平塚さんと田中さんの演奏を楽しみに、多くのお客様が表参道のパウゼを訪れました。

 午後7時を回り、爽やかなブルー系のドレスに身を包んだお二人が舞台に登場。最初に演奏されたのは、ベートーヴェンの《ヴァイオリンソナタ 第3番 変ホ長調》です。華やかなパッセージに彩られ、若々しい生命力の溢れる音楽に、冒頭から引きこまれました。つづいてはシューベルトの《ロンド ロ短調》。鮮やかなヴィルトゥオジテ(名技性)はもちろんのこと、「歌曲の王」シューベルトらしい抒情性をも存分に堪能することのできる密度の高い演奏でした。

 休憩後は雰囲気をがらりと変えて、バルトーク《ラプソディ 第1番》です。母国ハンガリーを中心に民謡収集を行ったことで知られるこの作曲家ならではの、野性味あふれる旋律が印象的な作品です。潔さと力強さを感じさせるお二人の弾きぶりは圧倒的で、心地よい興奮を味わいました。

 リサイタルの最後を締めくくるのはフランクの名曲、《ヴァイオリンソナタ イ長調》。ピアノが創り出す絶妙な色合いのハーモニーに滋味のある悠々とした歌が絡み合い、楽章ごとに様々な感情の渦を描きだしていきます。お二人の堅実かつ伸びやかな演奏を通して、この作品の奥深い魅力を改めて実感することができました。

 終了後はピアノの田中さんより御来場の皆様へのご挨拶。和やかな雰囲気の中、アンコールにはグルックの《メロディ》が演奏され、会場からは温かい拍手が送られました。

 冬の一日、息のぴったり合ったアンサンブルに耳を傾けながら、心温まるひとときを過ごしました。

(N. J.)

 

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