東日本大震災復興支援として行われている「チャリティーコンサート
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カワイ表参道」、8回目となった6月16日も大勢のお客様が聴きにいらしていました。今回は、国内外で活躍されている入江一雄さん、根津理恵子さん、そして海老彰子さんの3名が出演されました。
入江さんは、フォーレ《ノクターン第5番 変ロ長調》作品37と《ノクターン第6番 変ニ長調》作品63を演奏されました。絶妙な和声の変化で彩られており、あたたかく包み込むような雰囲気に、会場全体がうっとりと聴き入っていました。
続いて、根津理恵子さんはお得意のショパンのプログラムを披露。《ノクターン嬰ハ短調》遺作、《4つのマズルカ》作品41、《ポロネーズ第6番 変イ長調》作品53「英雄」を聴かせてくださいました。艶のある音から紡ぎだされる、生き生きとした表情は、実に魅力的でした。
最後は海老彰子さんが、リスト《バラード第2番 ロ短調》、《超絶技巧練習曲》より〈鬼火〉、〈情熱・ヘ短調〉の3曲を演奏しました。とりわけシャープで芯の強い表現が印象的で、確実なテクニックに支えられた見事な演奏でした。
3人それぞれの個性が発揮された素晴らしいコンサートで、最後には出演者全員に大きな拍手が送られました。このチャリティーコンサートのシリーズも、残すところあと1回です。少しでも多くの音楽の力が復興に貢献できることを祈っています。
(M. K.)