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森永亜由美&田中裕子 ピアノジョイントリサイタル 開催レポート
くにたちサロンコンサート in 表参道シリーズ Vol.12
2011年12月22日(木) 19:00開演( 18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

  

 本日は、国立音楽大学が輩出した2人の若手ピアニスト、森永亜由美さんと田中裕子さんによるジョイントリサイタルが開催されました。森永さんは、ベートーヴェンとショパンの名曲を中心としたプログラム、田中さんはフランスの近現代曲を中心としたプログラムを組んでいらっしゃいました。

 森永さんの演奏は、1つ1つの音に対する思い入れが伝わってくるような、心温まる音色が魅力的でした。特に素晴らしかったのが、ショパンの第17番のノクターン。この曲はハーモニーが次から次へと移ろいゆくのが特徴的ですが、森永さんはそれぞれの瞬間の響きを丁寧に捉え、幻想的な音の空間を創り上げていました。最後に演奏されたバラード第1番においても、ショパンが編み出したメロディーの数々を、繊細に歌い上げ、大変美しく仕上げていました。

 田中さんの演奏は、あたかも水面を滑るかのような、なめらかな音楽の流れがとても心地よいものでした。また、しなやかな指の動きが、技術の高さを物語っていました。とりわけドビュッシーの≪喜びの島≫は、技巧的なパッセージを華やかかつ軽やかに連ねていて、素晴らしい演奏でした。そして圧巻だったのが、最後のプログラムであったディティユーのソナダ第3楽章<コラールと変奏>。この曲は細やかな指の動きに加え、高い音楽性やリズム感が求められる難曲ですが、田中さんの演奏はそのような技術的な困難を全く感じさせない、安定感のあるものでした。

 コンサートの最後には、フォーレ作曲の組曲≪ドリー≫をお2人が連弾で演奏されました。フォーレの音楽が持つ温かな音色に、会場はとても和やかな空気になりました。2人の若いピアニストの音楽に対する熱意と、それを応援するお客さんの温かさを感じた、とても素敵なコンサートでした。

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