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松川文子&城代さや香 デュオリサイタル 開催レポート
2011年12月16日(金) 19:00開演( 18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

  

 本日のコンサートは松川文子さん(ピアノ)と城代さや香さん(ヴァイオリン)のお二人によるデュオ・リサイタルです。今夜も、カワイ表参道コンサートサロン『パウゼ』にはたくさんのお客様にお集り頂きました。

 プログラムの一曲目は、シューベルト《ヴァイオリン・ソナタ イ長調》D. 574。松川さんが散りばめる丸い音の粒と、城代さんの奏でる滑らかで艶のあるヴァイオリンの音色が、お互いの個性をうまく引き出し合っています。シンプルな美しさの際立つシューベルトの作品を端正に練り上げていくような演奏で、落ち着いて聴くことができました。

 プロコフィエフ《無伴奏ヴァイオリン・ソナタ ニ長調》Op. 115は独奏も認められていますが、元来は複数のヴァイオリニストがユニゾンで演奏するための作品です。城代さんの解説によると、作曲当時、モスクワのボリショイ劇場ではヴァイオリン奏者が多数集ってバッハやヘンデルなどの作品をユニゾンで演奏しており、それを聴いたプロコフィエフがこの形態による楽曲を作ろうと思い立って短期間で書き上げたそうです。楽しげな民謡の空気を纏った音楽を聴いているとノスタルジーにかられるような気分になりました。

  続いて、ショパン《バラード 第3番 変イ長調》Op. 47。松川さんの堅実さが伝わってくる均整のとれた演奏でした。どの音も計画通りにはまっていく印象があり、聴いていてとても心地よかったです。作品本来に備わっている洗練された華やかさもうまく活かされていました。

  最後のプログラムは、フランク《ヴァイオリン・ソナタ イ長調》。とてもドラマティックな作品で、とくにヴァイオリンとピアノがカノン風に掛け合う最終楽章が印象的です。お二人の奏でる旋律の対話が本当の声になって聴こえてくるような気がしました。

  アンコールにはドビュッシー《美しい夕暮れ》と、クリスマス・シーズンにぴったりな《きよしこの夜》を演奏してくださいました。松川さん、城代さん、今夜は素敵なコンサートをありがとうございました。

(A. N.)

 

 

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