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白石照男 公開講座 Part2 開催レポート
「視覚障害者ヘのピアノ指導アドバイス」
〜 鍵盤の位置、譜読、手の動き・・・どう導いていくか 〜
2011年12月9日(金) 開講(10:30〜12:30)
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

 ある日突然、目の不自由な生徒が、“ピアノを習いたい”と教室を訪ねてきたとしたら、どうやって教えればいいのでしょうか。健常者の導入指導にも役に立つ、『視覚障害者へのピアノ指導アドバイス』。白石照男先生による公開講座の2回目です。

 どんなハンディをもっていようとも、常に解決策を模索しながら、課題を一つ一つ乗り越えていく。白石先生はその経験の中で、独自の指導法を考え出されてきたといいます。

 全盲であっても、すばらしい演奏が可能であることは実証済みです。鍵盤を指で探りながら、音の響きを聴くことのみに集中する演奏。それは健常者にとっても、真摯に学びたい姿であると思いました。

 講座は、実際のレッスン風景のVTRを見ながら、進められました。子どもを中心に社会人まで、一音一音を懸命に鳴らすその姿には、胸が熱くなりました。

 初心者は、黒鍵を探り、鍵盤の位置関係を理解することから始めます。そして、半音・2度・3度・4度…といった音程の幅感覚を、音を出して覚えていきます。

 譜読みでは、教師が生徒の目の代わりとなって、楽譜の内容を口でわかりやすく伝えることがポイントです。例えば、「次は3の指でドから始まるよ」「5313…」というように、音や指使い、音の長さ、休符、強弱などを伝え、生徒からは「次はどの指から?」といった質問も飛び出します。

 家での自習には、録音が活用されます。小節単位、フレーズ単位など部分ごとに分けて録音することで、生徒は何度も同じところを聴いて覚えることができます。

 この他にも、さまざまな工夫が盛り込まれた渾身の指導法。そこには生徒を思う、あたたかな気持ちがあふれていました。将来的には、点字楽譜が課題なのだそうです。

 白石先生の教室には、脳障害、聴覚障害、自閉症、四肢障害といったさまざまな障害をもつ生徒も通ってきています。どんな状況でも、試行錯誤しながら挑戦し続ける白石先生には、頭が下がる思いです。

H.A

ゲストとして全盲である中西良輔さんのソロ演奏

ハンディーを感じさせない、モーツァルトピアノコンチェルトの演奏

〜演奏曲目〜
メンデルスゾーン:無言歌集第1巻より ホ長調 Op.19-1「甘い思い出」
ラフマニノフ:前奏曲 嬰ト短調 Op.32-12
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 第一楽章

 恩師の野中先生ご夫妻と

門下の先輩方と

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