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KMAP
声楽家・高橋啓三 公開講座 開催レポート
演奏家・音楽指導者に薦めたい「こんにゃく体操」
〜音楽表現を豊かにする呼吸〜
講師:高橋啓三(バス・バリトン)
2011年11月9日(水) 開場10:30 開講 11:00 (11:00〜12:30)
主催:カワイ音楽振興会
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」
音楽を勉強していらっしゃる方なら誰でも
「本番で緊張すると、身体が固くなってしまって上手く演奏出来ない。」
「強い音を出そうとすると、怒鳴ったような音になってしまう。」
「長いフレーズをもっと滑らかに歌いたい。」
といった悩みを持ったことがあるのではないでしょうか。今朝の講座では、バス歌手としてご活躍中の高橋啓三先生が、いかに身体をリラックスさせ、深い呼吸を行い、音楽表現を豊かにするかをレクチャーされました。歌唱や演奏に取り組む準備として先生が薦められたのが、タイトルにもある「こんにゃく体操」。あたかも全身がこんにゃくで出来ているかのように、身体がリラックスして柔軟に動くようになると、手や足といった各パーツで行われていることが、すぐ全身に伝わり、より表現に対して鋭敏に対応できるようになります。体操は跳躍運動をはじめ、前方向・左方向・右方向・斜めなどあらゆる方向に身体を柔らかく倒してゆく練習、腰を滑らかに回す練習、長い深呼吸の練習など、とても豊富な内容でした。
次に先生が丁寧に指導されたのが「呼吸法」。焦ったり緊張したりすると、息が胸で止まってしまい、音楽表現においても問題が生じることがありますが、お腹を使って深く息をする腹式呼吸を身に着けることで、改善してゆくことができます。とりわけ声楽においては、息の長さ、空気を入れたい場所などを自在に操ることで、歌唱表現の幅が大きく広がります。先生はイタリア古典歌曲として有名な<Caro mio ben>を自ら歌いながら、呼吸の工夫によっていかに声を美しく表現豊かに出来るかを説明されました。今日指導していただいた体操も呼吸法も、さっそくその日から実践できるような内容。きっと受講生の皆様も、家に帰ったら早速、呼吸を意識した練習をしたことでしょう。
(A. T. )
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