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太田実花&藤本宏平 ピアノジョイントリサイタル 開催レポート
東京音楽大学 表参道 サロンコンサート Vol.15
2011年
11月2日(水) 19:00開演(18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

  

 毎回好評を博している『東京音楽大学 表参道サロンコンサートシリーズ』。第15回目を迎える本日は、東京音楽大学ピアノ演奏家コース3年に在学中の太田実花さんと、同大学大学院1年に在学中の藤本宏平さんのジョイントリサイタルが開催されました。

 前半は、太田さんです。はじめに演奏されたのは、ラモー《新クラヴサン組曲集》より「ファンファリネット」、「意気揚々」、「雌鳥」の3曲です。柔らかな音色で、ロココ時代の作品にみられる細かい装飾が奇麗に表現された、繊細で優美な演奏を聴かせてくださいました。

 2曲目は、西村朗《オパール光のソナタ》です。まるでオパールがきらきらと鮮やかな光を放ち、様々な角度で織り交ざってゆく光景が目に浮かぶような幻想的で美しい演奏でした。

 3曲目は、モーツァルト《ソナタ ニ長調》K.576です。終始無邪気で愛らしい雰囲気に包まれており、中でも繊細なタッチで弾かれた軽やかなパッセージの美しさは印象的でした。

 そして、最後に演奏されたリャプノフ《12の超絶技巧練習曲》Op.11より第10曲「レズギンカ」では、スイング感にあふれた白熱した演奏をされ、聴衆の方々を魅了しました。

 休憩を挟み後半は、藤本さんです。最初に演奏されたのは、J.S.バッハ《半音階的幻想曲とフーガ ニ短調》BWV.903です。「幻想曲」では、くっきりとした音で、即興的に弾いているように自由な演奏をされていたのに対し、「フーガ」では、構築的で端正に弾かれていましたが、崇高な美しさがありオルガンの響きを彷彿とさせるような壮大さが全体を通して感じられました。

 次は、シューマン《ノヴェレッテ第8番 嬰ヘ短調》Op.21-8です。悲痛で渦巻くような部分と陽気で愉快な部分が交互に現れ、心情の変化のように複雑に交錯してゆくような演奏は絶妙でした。

 最後は、ブラームス《4つのバラード》Op.10です。ほの暗さが漂い、内面の奥深くに語りかけるような曲想をしっとりと味わい深く表現された演奏に、聴衆の方々はうっとりと聴き入っておられました。

 これらのプログラムを見事に演奏されたお二人に、客席から盛大な拍手が贈られ、アンコールはお二人による連弾で、チャイコフスキー(ラフマニノフ編曲)組曲《眠れる森の美女》より「ワルツ」を演奏して下さいました。

 素晴らしい演奏をありがとうございました。お二人の更なるご活躍を期待しております。

(K.S)

   

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