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三宅麻美&N響メンバーによる ベートーヴェン 室内楽シリーズ Vol.3 開催レポート
〜全ピアノ・トリオ、ヴァイオリン・ソナタ、チェロ・ソナタ〜
2011年9月26日(月) 19:00開演( 18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」
今宵のコンサートでは、ピアニスト三宅麻美さん、ヴァイオリニスト林智之さん、チェリスト西山健一さんによって、ベートーヴェンの室内楽作品3つが披露されました。現在、NHK交響楽団の一員としてご活躍中の林さんと西山さん、音楽を通じて人と息を合わせることの素晴らしさを伝えてくださりました。コンサートの最初に登場しましたのは林さんと三宅さんのペア。ヴァイオリンソナタ第8番を演奏されました。ヴァイオリンとピアノの掛け合いが多い作品ですが、林さんの繊細なヴァイオリンの音を、三宅さんのピアノがしっかり受け止めていて、素敵なアンサンブルでした。特にユーモラスな響きに満ちた3楽章は、あたかも2つの楽器がお喋りをしているかのよう。とても楽しく聴くことが出来ました。
次に登場しましたのは西山さんと三宅さんのペアで、チェロソナタ第2番を演奏されました。優しい音色と抜群の安定感をもつ西山さん。三宅さんと一糸乱れぬアンサンブルで音楽の流れを進めてゆきます。チェロもピアノも、音の粒が非常に美しく揃っており、見事な演奏でした。
3人のソリストそれぞれの持ち味が最も活きたのは、最後に演奏されましたピアノ三重奏曲第3番でした。積極的に演奏をリードしてゆく、三宅さんの明快なピアノの音。そこに西山さんのチェロの音が色彩を加えてゆき、さらに林さんのヴァイオリンの音が輝きを足してゆきます。3人のソリストの息は最後までぴったりと合っていて、素晴らしい音楽空間が出来上がっていました。
このベートーヴェン室内楽シリーズは、今後も続くとのこと。三宅さんと各ソリストの皆様によって、アンサンブルの歓びが広まってゆくことを心から願います。
(A. T)
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