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宮下朋樹&武田幸治デュオリサイタル 開催レポート
〜ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ連続演奏会シリーズ Vol.1〜
2011年
5月15日(日) 18:00開演( 17:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 5月11日パウゼにて、宮下朋樹&武田幸治デュオリサイタルが開催されました。お二人とも桐朋学園大学の出身で、留学経験もある音楽家です。演奏活動の他、後進の指導にもあたられており、生徒さんと思われるお子様から、年齢層も広く多くのお客様が足を運んでいました。

 今回は、「ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ連続演奏シリーズ Vol. 1」ということで、ベートーヴェンの作品が1曲と、時代的にその前後にあたるモーツァルト、ブラームスと合わせて3曲のプログラムでした。プログラム・ノートにも書いてありましたが、現在の私たちは「ヴァイオリン・ソナタ」と聞くとヴァイオリンにピアノ伴奏が付いていると思いがちですが、モーツァルトの時代には、むしろヴァイオリンの方がオブリガートと考えられていたのです。こうして3人の作曲家の作品を続けて聴くと、2つの楽器の扱いの変化が感じられ、興味深かったです。

 さて、演奏はモーツァルト《ピアノとヴァイオリンのためのソナタ イ長調》K. 526から始まりました。この作品では宮下さんの軽やかなピアノが主導的ですが、そこに武田さんのヴァイオリンのパッセージがうまく絡み合い、音楽の対話のようでした。

 このシリーズのメインのベートーヴェンの作品からは《ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ニ長調》Op. 12-1が演奏されました。ピアノとヴァイオリンとのバランスもよく、とりわけ力強く勢いをもって演奏された1楽章が印象的でした。

 そして最後は、ブラームス《ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調》Op. 108。ピアノの厚みのある音色、ヴァイオリンの歌うような旋律、これらによってブラームスらしい情熱的な演奏が聴かれました。

 大きな拍手に応え、アンコールへ。震災後のつらい時期に、少しでも皆さんが楽しめるようと演奏会を行ったとおっしゃっていましたが、アンコールには、クライスラーの《メヌエット》《美しきロスマリン》、そして《テンポ・ディ・メヌエット》と、3曲も演奏してくださいました。軽やかでおしゃれな演奏で、お客様も一段と楽しい気分になって帰ることができたのではないでしょうか。

 このシリーズの第2回は、来年3月9日に行われるとのこと。楽しみにしたいと思います。

 (M. K.)

  

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