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西 能希 ピアノリサイタル 開催レポート
東京音楽大学 表参道 サロンコンサート Vol.13
2011年
2月10日(木) 19:00開演(18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 2月10日、パウゼにて西能希さんのピアノリサイタルが開催されました。西さんは、東京音楽大学のピアノ演奏家コースを首席で卒業され、現在も同大学院にて研鑽を積まれている若手のピアニストです。

 スウェーリンク《ファンタジア ニ短調》で、コンサートは始まりました。オルガンの大家として知られるスウェーリンクの作品は、ピアノで演奏されることは少ない作品かと思いますが、重なり合う複数の声部それぞれが浮かび上がる、端正な演奏で、新たな魅力を発見できた気がしました。続いては、モーツァルト《ピアノ・ソナタ第10番ハ長調》K. 330 (300h)です。こちらも、明快な音の立ち上がりと、しっかりとした構成感で、とても美しくまとめられていました。軽やかで、かつシャープなモーツァルト像が印象的でした。前半の最後は、ショパン《バラード第1番 ト短調》Op. 23です。緩急をつけたドラマティックな演奏でした。

 後半は、バッハの作品が2つ並びました。バッハは、西さんがよく演奏していらっしゃるお気に入りの作曲家とのこと。《トッカータニ長調》BWV 912と《パルティータ第6番 ホ短調》BWV 830が演奏されました。ここでも、知的なアプローチが光る名演が聴かれました!《トッカータ》は確実なテクニックによる華やかな一面が、そして《パルティータ》では、7つの舞曲それぞれの特徴をうまく捉えた、実に味わい深い表現が魅力的でした。

 アンコールには、まずショスタコーヴィチ《前奏曲とフーガ》第4番よりフーガが演奏されました。このフーガ主題は、冒頭に演奏されたスウェーリンクの主題とほぼ同じ、という凝ったプログラム!そして最後は、やはり西さんがお得意としているというベートーヴェンの小品、《バガテル》Op. 126-5で、非常に美しくおだやかにコンサートを締めくくりました。

 お友達も大勢駆けつけていたようで、アンコール前のごあいさつには笑いも起こるなど、終始なごやかな雰囲気でした。とても強い個性を発揮された西さん。今後もますます活動の幅を広げていかれることでしょう。

(M.)

 

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