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 ホーム(ニュース) > ショパン・フェスティバル2010in表参道 中井恒仁&武田美和子ピアノデュオリサイタル 開催レポート

ショパン・フェスティバル2010in表参道
中井恒仁&武田美和子ピアノデュオリサイタル
ピアノデュオ世界旅行 Vol.3〜ショパンとパリの社交界〜
2010年5月29日(土) 17:00開演(16:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
共催:
日本ショパン協会

      

 いま表参道ではショパン生誕200年記念コンサートが続々と開催され、会場に一歩踏み入れると、そこはショパンのアニバーサリーイヤーをお祝いする雰囲気で満ちています。今回は記念コンサートの一つとして、中井恒仁さんと武田美和子さんご夫婦のピアノデュオのコンサートが開かれました。この演奏会は、お二人のピアノデュオによる「世界旅行」シリーズの第3回にあたり、「ショパンとパリの社交界」をテーマにしています。チケットは完売という人気ぶり。集まった大勢の方たちの中には小さなピアニストもいて、この演奏会をとても楽しみにしているようでした。

 まずショパン16歳の作品である変奏曲ニ長調(連弾)で始まりました。ニ短調の序奏は第1奏者(武田さん)と第2奏者(中井さん)の間で交互に弾き交わされ、ニ長調のテーマ、テーマに基づく変奏が4手によって展開されます。ピアノ連弾のための作品としてはショパン唯一のものですが、ドラマティックで独特の叙情性などのショパンらしさがすでに出ていて、「パリの社交界」を彷彿とさせる華やかさのある演奏でした。

曲間にはお二人のトークがあり、会場を和ませました。当時ショパンは、いろいろなメーカーのピアノをいくつも所有していたこと、リストの演奏会でショパンは第2ピアノ奏者として出演していたことなどのお話は、ショパンを生身の人間としてより身近に感じさせました。

 ショパンの2台ピアノ作品としては、ロンド ハ長調(作品73)が演奏されました。もともと独奏用に書かれたものですが、2台ピアノで弾かれることによってより大きなボリュームとなり、より華やかで煌びやかに表現されました。

 ショパンの他には、モシェレスのグランド・ソナタ 作品47(連弾)や、リストの大コンツェルト・シュテュック(2台ピアノ)、ソロとしてショパンのノクターン(中井さん)、リストのラ・カンパネラ(武田さん)、アンコールにリストやシューマン(連弾)が演奏されました。デュオ演奏ではどれも同じひとつの音楽を演奏しているという一体感があり、居心地よく聴くことができました。シリーズの続編が今から楽しみです。

(T.)

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