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 ホーム(ニュース) > ショパン・フェスティバル2010in表参道 北端祥人ピアノリサイタル 開催レポート

ショパン・フェスティバル2010in表参道
北端祥人ピアノリサイタル 開催レポート
2010年5月25日(火) 19:00開演(18:30開場)
主催:
日本ショパン協会
共催:カワイ音楽振興会

 

 5月25日、ショパン・フェスティバル2010 in 表参道、北端祥人さんによるオール・ショパン・プログラムのコンサートを聴きました。北端さんは、先日行われた日本ショパンピアノコンクール2010で3位を受賞したことで記憶に新しいかと思います。コンクールとは一味違った緊張感のあるリサイタルで、どのような演奏を聴かせてくれるのか、期待を胸に会場へ向かいました。

 まずは、《ノクターン 変ニ長調》Op. 27-2のしっとりとした甘い調べで、コンサートは始まりました。続く《ワルツ 変イ長調》Op. 42は、華麗なパッセージを軽やかに響かせていました。《バラード第4番 ヘ短調》Op. 52は、様々な楽想が現れる曲ですが、それぞれの楽想に合わせた音色の変化、そして感情の起伏によって、とても説得力のある表現になっていたように思います。前半最後は、《アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調》Op. 22。もちろん華やかな面も魅力的なのですが、北端さんの演奏はそれと対比される弱音の美しさがとりわけ際立っていて、全体としてスケールの大きな印象を受けました。

 後半は、《4つのマズルカ》Op. 33から。哀愁を帯びた響きが、マズルカのリズムに乗せて会場に広がりました。そして、プログラムの最後を飾ったのは、《ソナタ第3番 ロ短調》Op. 58です。ショパンの作品の大作、かつ難曲です。ここでは、それまでと雰囲気が一変し、骨太の堂々とした音楽が繰り広げられました。第1楽章は、厚みのある和音で開始され、軽快に鍵盤を駆け巡るスケルツォの第2楽章と続きます。第3楽章の旋律の歌わせ方は、実に見事で、非常に美しく丁寧に演奏されていました。そして、圧巻は第4楽章。最後に向けて徐々に高まってゆくエネルギーと情熱によって、最高のクライマックスが築かれていました。

 拍手喝采に応え、アンコールは《マズルカ ハ長調》Op. 24-2。静かな興奮と明るい雰囲気のままに、コンサートは閉じられました。これからの活躍が、ますます楽しみなピアニストです! 

(M. K.)

 

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