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ショパン・フェスティバル2010in表参道
オープニング・セレモニー開催レポート
2010年5月23日(日) 10:30 講座(10:30〜12:30)
主催:日本ショパン協会
今年の音楽界は生誕200年を迎えるショパンで大いに盛り上がりを見せております。表参道の「パウゼ」でも、5月23日から2週間、「ショパン・フェスティバル2010 in表参道」と題して、大々的にイベントが開催されます。この会は、2週間、ショパンやショパンにゆかりのある作曲家を取り上げ、演奏会、レクチャーといった形で、多角的にショパンの魅力に迫るものとなっております。出演者は一流の音楽家ばかり。ますます期待が高まります。
第1日目の本日は、この大イベントのオープニングということで、セレモニー、レクチャー、ミニリサイタル、レセプションと盛りだくさんの内容でした。あいにくのお天気の中、日本の音楽関係者やポーランド大使館の方々が集い、和やかに会が進んでいきました。小林仁日本ショパン協会会長、田村進同協会副会長、河合弘隆同名誉会長からそれぞれ開会のご挨拶がありました。その後、ポーランド大使館から、ポーランド文化の普及に尽力された日本人への表彰式がありました。今回表彰されたのは、小林仁先生と、田村進先生。お二方とも長年にわたりショパンやシマノフスキといったポーランドの音楽を演奏、研究を通して多くの日本人に紹介してこられました。大使館のミロスワフ・ザサダ公使からメダルを贈呈されると、それぞれに受賞に対する感謝の言葉と今後の抱負を語っておられました。続いては日本ショパン協会賞の表彰式です。2009年の受賞者はピアニストの河村尚子さん。海外での演奏会のために残念ながら欠席されましたが、代理でジャパンアーツの方がメダル、賞状などを授与されました。
続いてヤドヴィガ・ロドヴィッチ駐日ポーランド大使によるレクチャーが予定されていたのですが、残念ながら大使は急病のため欠席。代わりに通訳の方が大使の原稿を読む形で進められました。内容は「能の主人公としてのショパン」。能における超自然的な存在とショパンの音楽という、一見異なるように見える2つの文化の類似性に注目した独自の視点が際立つレクチャーでした。
小休憩の後、江崎昌子さんによるミニリサイタルが行われました。江崎さんは日本とポーランドで研鑽を積み、現在世界各国で活躍されているピアニストです。今回の曲目はショパンの《ノクターン》作品27-2と《アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ》作品22。美しく鳴り響くピアノを自在にコントロールし、繊細さと豪快さを兼ね備えた見事な演奏を聴かせて下さいました。盛大な拍手に応え、アンコール《ワルツ》第7番作品64-2を演奏。メランコリックな旋律の魅力を余すところなく発揮した素晴らしい演奏でした。
この後、「パウゼ」が宴会場となり、レセプションが開かれました。今回のショパン・フェスティバルに出演されるピアニストも参加され、お食事を楽しみながら、皆さんそれぞれにご歓談されていたようです。
盛りだくさんで充実した内容だった本日のオープニング・イベント。これから続くショパン尽くしの2週間にますます期待が高まります。
(M.S.)
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