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北川曉子&靖子 サロンコンサート vol.7 開催レポート
〜ショパンの夕べ〜
2010年
12月21日(火) 19:00開演(18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン パウゼ

 12月21日、北川暁子&靖子サロンコンサートが行われました。今回で7回目を迎えるお二人のパウゼでのコンサートですが、第一線で活躍する姉妹での演奏を聴こうと、今回も多くのお客様がいらっしゃいました。

 まず演奏されたのが、ベートーヴェン《ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第7番 ハ短調》Op. 30-2です。いつもながら息のぴったり合った演奏で、ベートーヴェンの味わい深い世界を楽しませてくださいました。

 その後は、「ショパンの夕べ」という副題のとおり、北川暁子さんのピアノ・ソロで、今年生誕200年のショパンの作品が続きました。《ドン=ショヴァンニの「お手をどうぞ」による変奏曲 変ロ長調》Op. 2は、シューマンが「諸君、脱帽したまえ、天才だ!」と述べたというエピソードは有名ですが、実際に演奏されることは珍しい曲です。当時の人々を熱狂させた若きショパンに思いをはせながら、美しい演奏に聴き入りました。

 休憩の後の《4つのマズルカ》Op. 30では、4曲それぞれの性格を浮き立たせ、絶妙のリズムの間合いとペダリング、そして美しい音色で、見事に表現されていました。そして、ソロの最後となったのは《演奏会用アレグロ イ長調》Op. 46です。まさにヴィルトゥオーソ作品!という感じで、華やかに鍵盤上を駆け巡る超絶技巧で、聴く者を圧倒しました。

 その後再び靖子さんとのデュオで、ヴィエニアフスキーの作品が2曲、《伝説曲》Op. 17と《モスクワの思い出》Op. 6が演奏されました。とくに《モスクワの思い出》での音楽の推進力、緊張感は素晴らしく、聴いているこちらもテンションの上がるような熱演でした。

 お二人の創り出した素晴らしい音楽に、大きな拍手が送られました。アンコールがなかったのは、少し残念でしたが、その後ロビーでドリンクとお菓子がふるまわれ、多くの方が音楽の余韻の冷めやらぬ中、演奏者と懇談を楽しまれていました。これも、サロンコンサートならではの楽しみだと思いました。

(M. K.)

 

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