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斉藤デュオのピアノ連弾講座シリーズ 開催レポート
〜 第2回 より良い合わせのための練習法 〜
2010年6月18日(金) 10:30 講座(10:30〜12:30)
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道コンサートサロン「パウゼ 」

 

 

 斉藤デュオによるピアノ連弾講座シリーズの第2回目が催されました。

 テーマは「より良い合わせのための練習法」です。

 前回は1台のピアノを二人で奏でる連弾曲についてでしたが、今回はステージに2台のピアノが置かれ、2台ピアノと、連弾両方の場合についてそれぞれ曲を取り上げて練習方法について具体的にお話をしてくださいました。

 最初はモーツァルトの「2台のピアノのためのソナタニ長調K448 」1楽章で始まりました。“のだめカンタービレ”以前は二台ピアノというとラフマニノフの方が有名でしたが、のだめのおかげで今はどこにいってもこの曲を皆さんが好まれるとの事です。1楽章を通して演奏してくださいました。

 二台ピアノはコンサートの場合、対面式で置かれるのですが今日はあえて横並びにしておかれていました。家庭で練習する場合は横並びにして練習する場合がほとんどなので、その状態で本番、対面式になったときにも通用する練習方法として、鏡を間に置き鏡をみて、お互い合図する練習をすると出だしのタイミング練習になるとのことです。

 お二人が留学から帰られた時に、ピアノを対面式で置くスペースがあったので、しばらく対面で練習をされていたそうなのですが、そうすると相手の音はよく聞こえるけれど自分の音がよく聞こえず少し雑になってしまうことがあったとの事で、必ずしも本番と同じ置き方をしなくてもよい練習が出来る、実体験をお話くださいました。

 モーツァルトのソナタ1楽章については バランスについて曲の出だしのところをセカンドがファーストと同じボリュームで音を出すとどうなるか、実際に音を出しバランスを考えることがいかに重要であるかを示してくださいました。一人で練習しているとつい強く弾いてしまいがちになりますが、ファーストの高音が際立つバランスをいつも考え練習をされているそうです。

 テンポ感については(この講座を通して幾度も出てきた重要なキーワードです)どちらかが主導権を握って指揮者の役割で合図を出す、ということ、よいテンポ感をとらないと次の拍の予想がつきにくくお互い探りあったような曲の流れになり、重くなってしまうとのことでした。さぐりあってしまう演奏、も実際に実演してくださり、客席からも思わず笑いと共によくありがち・・・といった反応がでていました。またお互いのテンポ感を揃えるには必ずメトロノームで数値を決め、テンポ感を身につけて、「あわせる」のではなく、同じテンポ感で同じ方向に進む感じで曲を弾くこと、が大切ということでした。

 細かいパートについての練習も、いつも4手で合わせて音を出すのではなく、分解して練習する方法も実際聴かせてくださいました。ファースト右と、セカンドの左や、その反対、楽譜をよく読み解きながら 小さなパートごとの練習に時間をかけるそうです。具体的に小さなパートを取り上げ実演してくださいました。モーツァルト独特の細かく、煌びやかな「いかにも合わせるのが大変そう」なパッセージも斉藤デュオの演奏は息をのむほどぴったりで、お話にあったようにお二人のテンポ感に1ミリのずれも感じられない演奏を聴かせてくださいました。

 2台のピアノのほか、同じくモーツァルトのK521の連弾、比較的珍しいショパンの「ロンドop73」(元は独奏曲で、協奏曲を思い起こさせるような華やかな曲です)については、あわせにくい箇所は、相手のリズムをピアノなど叩いてリズムを取りながら弾いてみるとよい。音を全部出さず、拍子頭のところだけを二人で合わせながら弾いてみるのも効果的な練習方法として示してくださいました。

 また連弾曲では、フォーレの「ドリー」から終曲の「スペインの踊り」、ラフマニノフ「6つの小品」から「1.舟歌」、「5.ロマンス」を取り上げ 難しい箇所などについて具体的な練習方法をあげ、実際に演奏を交えお話してくださいました。 モーツァルトの2台のソナタは間に他の曲を挟み、2楽章、3楽章も演奏してくださいました。

 最後に出席した方たちから質問がいくつか出ました。連弾の場合ペダルはどちらが受け持つのがよいのか、同じ音をファーストセカンドで弾く場合どちらが弾く方がよいのか、等・・

 基本的にペダルにしても 同音にしてもどちらかが受け持たなくてはいけない、という決まりはないとのことですが、曲の流れ、響き、リズム感、などを損なわないように楽譜を良く見て相談して決めるのがよいとのことでした。

 デュオというのは、ソロとは違い、自分のパートだけしっかり出来上がればよいのではなく、講座の中で何度もお話されたことですが、テンポ感、や響き、流れをよくするためには、相手が弾くパートについてもよく楽譜を読み取らなくてはなりません。その分練習の作業が何倍にも膨らむことになるのですが、合わせて気持ちよく演奏できた場合は換えがたい大きな喜びがあるのに違いないと感じました。

 斉藤昭彦さん、美紀さんご夫婦の 演奏のアンサンブルのすばらしさと同じくらいお話のアンサンブルもテンポよくまたお二人のお人柄があふれた心地よい講座でした。次回も大変に楽しみです。

(R.N.)

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