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朝倉すみれ・浅井 文 ピアノ・ジョイントリサイタル 開催レポート
東京音楽大学 表参道 サロンコンサート Vol.10
2010年
6月9日(水) 19:00開演(18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

  

 6月9日パウゼにて、東京音楽大学演奏家コース1年に在学中の朝倉すみれさんと同コース4年に在学中の浅井文さんによるジョイントリサイタルが開催されました。この日は、あいにくの雨にもかかわらず多くの方々が集まり、お二人への期待の高さが伺われます。プログラムは大曲ばかりで構成されており、どのような演奏が聴けるのかと開演を楽しみに待ちました。

 前半は、鮮やかなピンクのドレスで登場された朝倉すみれさんによるショパンの≪24の前奏曲Op.28≫です。すがすがしくクリアな響きの第1番から始まり、表情豊かな音色でたっぷりと歌われていた第15番「雨だれ」や、全身で荒れ狂うように演奏されていた第24番など、高い集中力と確実なテクニック、細部までコントロールされた音色で、一曲一曲を丁寧に演奏され、まるでショパンの生涯をたどっているような物語性に溢れた演奏はとても説得力があり、朝倉さんのこの作品に対する思い入れの強さが手に取るように伝わってきました。

 後半は、浅井文さんです。真っ赤なドレスで登場された浅井さんが最初に演奏されたのは、モーツァルトの≪ソナタ 変ロ長調K.570≫。軽やかで機敏なタッチでもって、第1楽章では多彩な音色で交響曲を聴いているような表現を、第2楽章では飾り気のない素朴な美しさを、そして第3楽章では陽気で飛び跳ねる感じで演奏されていました。

 続いて2曲目は、三善晃の≪アン・ヴェール≫です。張り詰めたような緊張感と立体的で広がりのある演奏から、改めてこの作品の面白さを感じました。

 最後に演奏されたのは、ラフマニノフの≪ソナタ第2番 変ロ短調Op.36≫です。情熱的でうねるようなダイナミクスが印象的であった第1楽章、さまざまな音色を駆使し幻想的な世界が醸し出されていた第2楽章、そして終楽章での会場中を包み込むほどのパワフルで華やかな演奏は見事なものでした。

 アンコールはお二人の連弾でヴィラ=ロボスの≪ブラジルの子供の謝肉祭≫より「子供たちのフォリア」が演奏され、盛大な拍手が贈られました。

 お二人の若々しくエネルギーに満ち溢れた演奏を聴くことができ、とても充実した素敵なリサイタルでした。

(K.S)

 

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