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江夏真理奈 ピアノリサイタル開催レポート
東京音楽大学 表参道 サロンコンサート Vol.9
2010年
2月3日(水) 19:00開演(18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 

 カワイサロンコンサートでは、近年、優秀なピアニストを多く輩出している東京音楽大学から新進気鋭のピアニストが多く出演しています。今回は、現在東京音楽大学ピアノ演奏家コース1年生の江夏真理奈さんのオール・ショパン・プログラムによるリサイタルがありました。

 淡い紫色のドレスに身を包んで江夏さんは登場しました。最初はノクターン 変ニ長調(作品27-2)の演奏です。フラット系の調らしいやわらかくしなやかな音色で、はやくも客席を魅了しました。ゆったりとたゆたう左手は規則的に時を刻み、右手の自由に歌う詩心を引き立てました。奥行きのある音楽の世界にみな聴き入っていました。

 舟歌 嬰ヘ長調(作品60)はさまざまな情感が表現されている曲です。江夏さんの演奏では、曲調が変わっていくところでも無理に変化を聞かせるのではなく、徐々にうつろっていく様子を自然に聴かせるところがとても美しかったです。右手の走句の部分は、キラキラと輝いている様子を想像させ、とてもきれいでした。

 後半は、濃紺のシックなドレスに変えて、客席を沸かせました。ショパンのピアノ曲のうちでも演奏会の定番曲になっているのが〈アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調〉(作品22)でしょう。原曲が協奏曲的作品であることから、表現、技術ともに難易度の高い名曲です。江夏さんの演奏では、どちらの点でもすばらしく、音楽の作り方もしっかりと基盤のあるものでした。オーケストラを表現している部分も、ピアノのソロとしての要素が引き立つように弾き分けられていて、なんとも華やかなポロネーズを聴かせてくれました。この曲では、この日一番の拍手喝采が起こりました。

 アンコールには、ショパンのエチュード(作品10-4)と、ラフマニノフのプレリュード(作品23-4)を演奏してくださいました。若々しくピアノへの情熱にあふれた江夏さんの、これからのご活躍に注目したいです。(T.)

 

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