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日本ショパン協会 第250回例会
志鷹美紗ピアノリサイタル 開催レポート
《日本ショパン協会パウゼシリーズ Vol.7》
2009年
11月28日(土) 18:30開演( 18:00開場)
主催:日本ショパン協会
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 

 11月28日、パウゼにて日本ショパン協会第250回例会パウゼシリーズVol. 7として志鷹美紗ピアノ・リサイタルが行われました。桐朋学園大学を首席で卒業し、現在はベルリン芸術大学で学んでいる志鷹さんが、オール・ショパン・プログラムで迎えてくれました。

 1曲目は、≪ポロネーズ第5番 嬰ヘ短調≫Op.44でした。フレーズの大きな音楽の中で、自由に羽ばたく表情豊かな演奏でした。続いても、ポーランドのリズムが聴かれる≪マズルカ 嬰ハ短調≫Op.50-3。優しいタッチから生まれる美しく、少し哀愁の感じられる雰囲気が魅力的でした。そして、前半最後に4曲の≪即興曲≫を続けて演奏されました。1つ1つの音に輝きと表現が込められていて、素晴らしいものでした。

 休憩をはさんで、後半は≪3つのノクターン≫Op.15から始まりました。ここパウゼにふさわしい、サロン的な響きが美しく響き渡りました。最後は、ショパンの大曲≪ピアノソナタ第2番変ロ短調≫Op.35です。力強い第1楽章、歯切れ良いリズムが見事に切迫感を表現した第2楽章と、ぐいぐい音楽を進めていきました。そして「葬送行進曲」の第3楽章。確実な歩みの中に、深い嘆きを伝えていました。そして、あっという間に駆け抜ける第4楽章と、全曲を通して、考え抜かれた表現と完璧なテクニックで、聴衆を沸かせました。

 アンコールは、ドビュッシー≪喜びの島≫とショパン≪練習曲≫Op.10-4で、華やかに演奏会が閉じられました。

 ドイツのクリスマス・マーケットで買ったというオーナメントを紹介してくれるなど、かわいらしい面も見せてくれた志鷹さん。深い呼吸から紡ぎ出されるスケールの大きさと、ディテールの美しさを兼ね備えた、本当にショパンの音楽が好きなのだなと感じさせる熱演でした。さらなるご活躍します。 (M.)

 

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