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KSCO
冨士素子 ピアノリサイタル
《 東京藝術大学 表参道 フレッシュコンサート Vol.10 》
2009年9月4日(金) 19:00開演(18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

先生と。

冨士素子さんのリサイタルを「パウゼ」で聴きました。冨士さんは東京藝大大学院修士課程を修了され、現在は白梅学園と東京藝術大学で後進の指導に当たる傍ら、演奏活動をされています。今回のリサイタルは、ベートーヴェン、シューベルト、リストという人気の高い作曲家の名曲がずらりと並んでおり、筆者も開演を楽しみに待ちました。

青の素敵なドレスで登場した冨士さん。冒頭の《ロンド・ア・カプリッチョ》ト長調作品129から、軽く聴き心地のいい音色で楽しい演奏を繰り広げていきました。決して弾き飛ばすことはせず、1音1音を丁寧に弾いていきます。続く《創作主題による6つの変奏曲》ヘ長調作品34では叙情的な旋律が浮かび上がる素敵な演奏でした。そして前半最後の曲は《ピアノソナタ》第17番ニ短調作品31-2「テンペスト」。細かいパッセージもしっかりと弾き切り、スケールの大きな演奏を繰り広げました。

休憩をはさみ、後半は衣装を白のドレスに変えて登場です。シューベルトの《ピアノソナタ》第13番イ長調作品120は、親しみやすい旋律ゆえ多くのピアニストが演奏する作品です。冨士さんの軽やかな音色は、シューベルトのこの作品にとりわけ合ったものだったと思います。次の曲、シューベルトのワルツを元にリストが作曲した《ウィーンの夜会》第6番は、シューベルトの歌曲の叙情性とリストの技巧がとてもよく伝わり、大変聴きごたえある演奏でした。そしてプログラム最後はリストの《詩的で宗教的な調べ》より「葬送曲」。非常に演奏が難しい、充実した作品です。重厚で壮大な響きが印象的で、圧巻でした。

最後の曲が終わっても拍手は鳴りやまず、冨士さんはアンコールにリストの《ため息》を演奏。美しい流れが心地よい素敵な演奏でした。

今夜は冨士さんの素敵な演奏で、名曲揃いの演奏会を存分に楽しむことができました。また演奏が聴ける日を楽しみにしています!     (M.S.)

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