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J.M.クラウス & W.A.モーツァルト
〜北欧のモーツァルトとオーストリアの神童〜
2009年
7月20日(月) 14:00開演( 13:30開場)
会場:東京オペラシティ・リサイタルホール
出演:和田記代
マネジメント:カワイ音楽振興会

 東京オペラシティ・リサイタルホールで、和田記代さんのリサイタルを聴きました。和田さんは、日本はもとより、ヨーロッパでも精力的な活動をされているピアニストです。また、「ステーンハンマル友の会」を主宰し、スウェーデンの音楽を積極的に演奏、紹介してこられました。今回は、「北欧のモーツァルト」といわれたクラウスの作品と、いわずとしれた神童、モーツァルトの作品で構成された興味深いプログラム。会場には、幅広い年齢層のお客様が集まりました。

 前半はモーツァルトの《ピアノ・ソナタ》イ長調KV331で始まりました。軽やかなピアニッシモの響きが特に素晴らしく、微妙なニュアンスを巧みに弾き分けながら多彩な音色を繰り広げていきました。また、リピートした箇所を同じに弾くのではなく、装飾をつけて即興的に表現していたのが大変印象的でした。しっかりと楽譜を読み取った上で、遊び心溢れる演奏を繰り広げる和田さんの演奏スタイルは、説得力があると同時に、エンターテインメントとしての要素も感じさせるもので、聴き手を魅力的な音世界へ引き込んでいきます。

 続いてはクラウスの3作品を連続で演奏。《スケルツォと変奏》ハ長調VB193、《ロンド》ヘ長調VB191、《スウェーデン舞曲》VB192、どれもシンプルながら軽やかで美しい音楽です。モーツァルトと似たところもありますが、また一味違う世界に、会場のお客様も熱心に聴き入っていました。

 後半の演奏も非常に充実したものでした。モーツァルトの《ピアノ・ソナタ》変ロ長調KV570でのシンプルで美しい響きと、クラウスの《ピアノ・ソナタ》ホ長調VB196の華麗で技巧的なパッセージ、どちらもそれぞれに素晴らしく、客席からはひときわ大きな拍手が送られました。

 アンコールに応え、和田さんはハイドンの《ピアノ・ソナタ》Hob.XVl:40の2楽章を演奏。急速なパッセージは迫力満点。圧倒的な演奏に、会場からは思わず驚きの声を出す人もいらっしゃったほどです。熱狂的な拍手に包まれながら、和田さんはステージを後にしました。

(M.S.)

 

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