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KSCO
ギリアド・ミショリー ピアノリサイタル開催レポート
2009年
6月4日(木) 19:00開演(18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 

 

 ギリヤド・ミショリーさんはイスラエル出身のピアニストです。リサイタルはもちろん、室内楽、オーケストラとの共演も積極的に行い、作曲もするなど、幅広い活動をなさっています。当日、会場は補助席が出たほどの盛況ぶり。楽しみに開演を待ちました。

 ミショリーさんの表現は実に素晴らしく、躍動感あふれる表現で聴き手に訴えかけてきます。2曲のハイドンのソナタ(変ロ長調 Hob.XVI : 41とニ長調 Hob.XVI : 51)からそれは明らかで、鍵盤に触れた瞬間から生き生きとした音楽が会場に広がっていきました。これほどまでに聴き手をひき込むことができるのは、何よりミショリーさん自身が音楽を楽しんでいるからなのでしょう。 

 ハイドンの演奏後、通訳付きでトークを行いました。ミショリーさんのお話によると、今回のプログラムの中心は、シューベルトなのだそうです。ハイドン、ヤナーチェクともに、シューベルトと共通する「歌」の要素があるとのことでした。洞察力に富んだミショリーさんのお話に、お客様も熱心に耳を傾けていました。

 ヤナーチェクの《15のモラヴィア民謡》では、素朴な旋律を美しく表現。前半最後の《ソナタ》変ホ短調「1905年10月1日、街頭にて」はとりわけ素晴らしく、その気迫に圧倒されてしまうほどの熱演でした。

 後半はシューベルトの《楽興の時》作品94とミショリーさん自作の《レガイム》を交互に演奏するという、大変興味深いもの。どちらの曲集も素朴な歌の要素が感じられるという点では共通しているものの、性格は全く異なる作品です。シューベルトの作品はその親しみやすい旋律が魅力の小品。一方、ミショリーさんの作品は非常に複雑なハーモニーを駆使した、緊張感ただよう作風です。筆者としては、この性格の対比が面白いと感じました。シューベルトの、穏やかで安心して聴ける旋律の後、ミショリーさんの作品の複雑なハーモニーは新鮮に感じます。逆もまたしかり。つまり、交互に奏されることによって、それぞれの小品をより新鮮に感じ取ることができるのです。この斬新なアイデアはさすがです。

 素晴らしい演奏を繰り広げたミショリーさんには、盛大な拍手が鳴りやみませんでした。アンコールにヤナーチェクの《草陰の小径にて》より「一緒においで!」を軽やかに演奏。演奏会を締めくくりました。知的なプログラミングと豊かな表現力で素晴らしい演奏を聴かせてくださったミショリーさん。またパウゼでの演奏会が実現してほしいものです。

(M.S.)

  ロビーの様子。

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