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仲田みずほ ピアノリサイタル
東京音楽大学 表参道 サロンコンサート Vol.5
2009年
2月13日(金) 19:00開演(18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 2月13日、東京音楽大学 表参道 サロンコンサートVol. 5として、仲田みずほピアノリサイタルが開催されました。仲田さんは、東京音楽大学を首席で卒業し、現在同大学院1年に在籍中。これまでにも、コンクールや演奏会などで活躍している、若手の期待のピアニストです。このコンサートでは、多彩なプログラムで私たちを迎えてくれました。

 1曲目は、ハイドンの《ソナタ ホ長調》Hob.XVI−31。澄んだ音で、ハイドンの古典的な音楽観をよく伝える演奏でした。第3楽章の活き活きとしたリズムで、ユーモラスなソナタは締めくくられました。続いて、ショパンの《スケルツォ 第3番》。低音の豊かな響きを印象的に聴かせ、スケールを大きくまとめていました。グラナドスの《ゴイェスカス》より『愛と死』は、ゴヤの絵画にインスピレーションを得た作品ですが、その絵画的な世界を美しく表現していました。前半最後は、リストの《スペイン狂詩曲》でした。次々と移り行く楽想の表情の変化が、非常に楽しめました。そしてこのリストらしい超絶技巧を弾きこなす、確実なテクニック!華やかで爽快な演奏に、大きな拍手が送られました。

 休憩を挟み、後半はドビュッシーの《前奏曲集第2巻》より4曲―『ヒースの茂る荒れ地』、『変わり者のラヴィーヌ将軍』、『カノープ』、『花火』―が演奏されました。『ヒースの茂る荒れ地』は、優しく漂うような雰囲気の中、細かなパッセージと和声の変化を美しく聴かせてくれました。そして、大作ラフマニノフの《ソナタ第2番(改訂版)》で、コンサートはクライマックスとなりました。滑り落ちるように下行するパッセージで始まるこの音楽の、ほとばしるエネルギー、第2楽章での温かさ、そして再び第3楽章での圧倒的な勢いが、見事に表現されていました。非常によく弾き込んであるという演奏で、会場からも盛大な拍手が起こりました。

 アンコールは、2曲。メンデルスゾーン《無言歌集》より『ベニスの舟歌』Op. 62-5と、ショパン=ゴドフスキーの《練習曲》Op. 25-5が演奏されました。どこまでも美しく、そしてエレガントにコンサートは幕を下ろしました。

 この幅広い国や時代からの選曲、そしてそれぞれの性格を的確に描き分ける表現力とテクニックは、彼女の力量の表れでしょう。今後、ますますご活躍されることを期待しています。

  

会場は満員御礼! 沢山のご友人方もいらしていて仲田さんを祝福の輪で囲んでいました。

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