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中井恒仁&武田美和子 ピアノデュオシリーズ開催レポート
ピアノデュオ世界旅行 Vol.1〜ロシア〜
2009年
1月20日(火) 19:00開演(18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

  

 真冬の寒い日に、たくさん着込んででも出かけたいコンサート、それが今日のピアノデュオの演奏会です。演奏するのは、中井恒仁さんと武田美和子さんご夫婦のデュオということですから、きっと息の合った素敵な演奏を聴かせてくれるはずです。

 ステージには2台のフルコンサートグランドピアノ。登場したお二人は、お辞儀するところから仲睦まじい様子が伝わります。1曲目は、ラフマニノフの《鐘》(作曲者による2台ピアノ版)。クレムリンの鐘の音がモスクワの城砦に反響していく感じが、いっそう立体的に聞こえてきます。

1曲目が終わると、お二人はマイクを取って曲の解説をなさいました。折々にお話があったので、お二人が作品に対してどんな想いを持っているのか、感じることができましたし、作品の背景にあること、作曲家のことを頭に描きながら演奏を聴くことができました。

 2曲目は、ラフマニノフの先生であったというアレンスキーの《2台ピアノのための組曲》より第2番です。5人の性格の異なる人物像をそれぞれ描写した作品で、2台のピアノならではの表現力の豊かさを見せてくれました。

 3曲目は、ショスタコーヴィチの《2台ピアノのためのコンチェルティーノ》です。「コンチェルティーノ」はここでは「小協奏曲」というほどの意味ですが、2台のピアノで協奏曲を弾くとなると、どちらも主役になってしまいそうですね。深い思索に充ちた世界を表現できるのは2人のピアニストの本領によるところが大きいのでしょう。

 休憩の後、後半のプログラムはまず3曲の連弾曲です。どれも舞曲で、2台ピアノとは違う音世界でした。連弾とは、1台のピアノを二人で弾くことで、実際とても狭そうに見えますが、それだけ演奏者間の息遣いは一致してくるのではないでしょうか。とても充実した響きでした。

 最後は、ラフマニノフの《2台ピアノのための組曲》より<幻想的絵画>です。それぞれの曲には、ラフマニノフが作曲のインスピレーションを受けたという詩がついています。その詩を武田さんが朗読してから演奏が始まりました。ロマン派時代の詩の雰囲気に包まれながら演奏を聴いていると、幻想的な情景が目の前に広がっていきます。

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