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KSCO 
寺田まり ピアノリサイタル開催レポート
〜ブラジル移民100周年記念によせて〜
2008年11月26日(水) 19:00開演(18:30開場)
主催:カワイ音楽振興会
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

 満席のコンサートほど、活気に満ちたものはないでしょう。今日のリサイタルのチケットは完売。開演10分前。すでに満席の会場は熱気に満ち溢れていました。

 いよいよ開演です。ブラジル・カラーのグリーンのドレスで登場した寺田さんは、始めにショパンのノクターン(作品9-1)を優美に演奏。一曲弾き終えるとマイクをとり、挨拶のあと次のドビュッシーの曲について短く話しました。《雨の庭》の演奏では、フランスの小雨と日常の場面をイメージしつつ、それらが渦を巻いて混ざっていくようなドビュッシー独特の世界が見られました。続く《月の光》の後は再びショパン。ワルツ(作品64-2)、幻想即興曲(作品66)は、どちらも人気のある曲ですが、寺田さんの演奏はショパン特有の旋律の耽美性をとても大切にした演奏で、視覚的にも引き込まれてしまいます。寺田さんは’actress’としても魅せるピアニストですね!

 休憩後、とてもキュートなピンクのドレスに着替えて登場です。前半の西洋クラシックに対して、後半は日本とブラジルの作品を演奏しました。《荒城の月》、《さくら さくら》はどちらも日本的情緒を呼び起こす旋律に基づいていますが、西洋的なハーモニーの付け方や演奏技法がきらりと光る、洗練された演奏でした。ところどころでマイクを取る寺田さんですが、ここでもヴィラ・ロボス、アブレウ、ゴンザーガ、レヴィ、オスワルドについて簡単な紹介をしてくれました。どの曲も、躍動感あふれるラテン系のリズム、力強い打鍵など、これが前半と同じピアノから出てくる音かと驚きさえしました。特に印象深かったのは《ガウーショ》で、タンゴの憂鬱で悲しい部分が、中間部の太陽のような明るいメロディとの対比でいっそう物悲しく感じられ、心にしみました。

 3度ものアンコールには、《浜辺の歌》、《がんばれカバキーニョ》、《アヴェ・マリア》を演奏。どの国の音楽もとても美しく、良い音楽に国境は無いのだと改めて感じる事の出来た、本当に素敵なコンサートでした。

笑顔がとても素敵な寺田さん!

ロビーはお客様で満員!

 

 

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