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KSCO
恩田佳奈&圓井晶子ピアノジョイントリサイタル開催レポート
《東京藝術大学 表参道 フレッシュコンサート Vol.5》
2008年6月6日(金) 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」
今回は恩田佳奈さんと圓井晶子さんのジョイント・リサイタルです。2人とも東京芸術大学大学院の修士課程を今年3月に修了されたばかり。気鋭ピアニストの演奏に期待を膨らませ、会場には多くの人々が集まりました。
プログラムは以下のとおりです。
前半
J.S.バッハ
トッカータ ホ短調 BWV.914(恩田)J.S. バッハ=F.ブゾーニ
ピアノのためのオルガンコラール前奏曲より(恩田)
2.目覚めよ、と呼ぶ声ありBWV.645
3.いざ来れ、異教徒の救い主よBWV.659
4.いまぞ喜べ、愛するキリスト者の仲間たち BWV.734ロベルト・シューマン
ヴィーンの謝肉祭の道化芝居「幻想的情景」作品26(圓井)
後半
クララ・シューマン
3つのロマンス 作品11(圓井)ロベルト・シューマン
アラベスク ハ長調 作品18(圓井)S. プロコフィエフ
ピアノ・ソナタ 第7番 変ロ長調 作品83(恩田)アンコール
クロード・ドビュッシー
小組曲より「小舟にて」(恩田・圓井)前半は恩田さんのバッハから始まりました。原曲のハープシコードやオルガンを思わせる響きが会場に広がります。特に「目覚めよ、と呼ぶ声あり」の素朴な美しさを、深みのある響きと安定したテクニックで表現したのが印象的でした。
続いて圓井さんの登場。恩田さんのバッハから一変して、若かりし頃のシューマンの作品です。溌剌としたさわやかな演奏でした。
後半は前半に引き続き圓井さんがクララ・シューマンとロベルト・シューマンの小品を演奏。ロベルト・シューマンのアラベスクではピアニッシモの部分を非常に丁寧に弾き、美しい音色が会場に響き渡りました。
最後は恩田さんによるプロコフィエフのソナタ。高度なテクニックが要求される難曲中の難曲です。豪快ながらも、所々出てくる叙情的な旋律も見事に表現し、充実した演奏を繰り広げられました。
アンコールには2人でドビュッシーの連弾作品「小舟にて」を演奏。2人の奏者の個性を楽しめたのはジョイント・リサイタルならではのものだったといえるでしょう。
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