飯田佐恵さんは、昭和音楽大学、同専攻科修了後フィンランドのシベリウスアカデミーに留学。フィンランド政府奨学金を得て2003年には音楽博士号を取得。パリ国立高等音楽院でも学んでいます。音楽博士なんですねぇ。フィンランドの作曲家ペール・ヘンリック・ノルドレンの「小泉八雲の怪談によるピアノのためのバラード」という作品について日本音楽の影響を研究して論文を発表するなど勉強家。学者肌のピアニストです。
飯田さんがこよなく愛する作曲家シベリウス。今日はもちろん「オールシベリウスプログラム」です。お膝元で研鑽を積んだ飯田さんの演奏は「フィンランドの情景が良く表現されている演奏(30代会社員)」「フィンランドを旅した時を思い出しました(70代主婦)」「特に松の木とか春の幻は、風景が目に浮かんだ(70代自営業)」と、お客様を納得させフィンランドの香りまで感じさせるようなさわやかな演奏でした。他にも「忙しい日々を忘れ、すっかり癒されました。(60代主婦)」「久びさにゆっくりできました!(30代主婦)」「心地よかった(60代主婦)」と、シベリウスの作品と飯田さんの演奏はお客様をリラックスさせる力も持っていたようです。シベリウスといえば、「フィンランディア」を思い出しますが、こんなにも穏やかで可愛らしいピアノの小品もたくさん有るのですね。今日のコンサートで、シベリウスのイメージがすっかり変わりました。