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KSCO
アンジェイ・ピクル & 田隅靖子ピアノ・ジョイントリサイタル開催レポート
「2つのポーランド」
2007年11月21日(水) 19:00開演(18:30開場)
会場:カワイ表参道 コンサートサロン パウゼ
「2つのポーランド」と題した本日のコンサートは、田隅靖子さん(京都市立芸術大学名誉教授&京都女子大学教授)、アンジェイ・ピクルさん(ポーランド クラクフ音楽大学教授)によるコンサート。コンサート前半は、アンジェイ・ピクルさんのソロピアノから始まり、クリスティーナ・モシュマニスカ=ナザール作曲アピグラム(アンジェイ・ピクルさんの為に2004年4月作曲。タイトルは彼の名前の頭文字からとった)や、ポーランドと言えばショパンということで一般になじみのあるノクターン、スケルツォ、ポロネーズから一曲ずつ演奏され、前半最後に同じくショパンの変奏曲 ニ長調 遺作(連弾)が演奏されました。この連弾でお二人はとても楽しそうに演奏。会場の雰囲気を穏やかにしてくれました。連弾もいいですね!
後半は、普段聴くことの出来ない作曲家の作品が演奏されました。
曲目は、E.シュールホフ作曲「ジプシーの女」「即興曲」「組曲第3番」左手のための曲(戦争のために右手を負傷したホルマンに捧げられた)、K.ライナー作曲「3つの作品」. アレグロ . 間奏曲 。. ブルレスク(「アレグロ」は、豊かな表情と打楽器的緊張のコントラストからなる無主題の小品。「間奏曲」には、十二音技法が用いられ、「ブルレスク」は、無調で独特の音響を持つ。ライナーは、A.ハーバの四分音ピアノ音楽の普及にも加わった作曲家)、P.ハース作曲「パストラル」(ハースの結婚の年に作曲された「組曲 作品13」の第4曲で夢見るような短い佳品)が演奏され、前半とは打って変わって重々しく心に迫る演奏でした。田隅さんが演奏を通して何かを私たちに伝えようとしているのが感じられました。
アンコールでは、一変してオギニスキ作曲「祖国よさらば」イ短調(ポロネーズ)を、田隅さんの演奏に合わせてアンジェイ・ピクルさんとゲストのドロテア・フィルスさんがダンスを披露。実は田隅さんの本番の最中も、ロビーではダンスのリハーサル。熱心な練習のかいあって、鮮やかなステップ!盛大な拍手とともに華やかな幕となりました。
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