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後藤育慧 ピアノリサイタル開催レポート
〜ふたつの古典調律によるJ.S.バッハ:パルティータの魅力〜
2007年
10月13日(土) 17:30開演( 17:00開場)
会場:
カワイ表参道 コンサートサロン「パウゼ」

後藤育慧さんは各地でのリサイタルのほか、ピアノデュオ、アンサンブル、伴奏など多方面で活躍するピアニスト。古典調律によるソロやアンサンブル、伴奏などを積極的に行っており、2001年にはCD「古典調律ヴァロッティによるシューベルトの世界」をリリースしています。

さて、今回後藤さんは、古典の魅力を皆さんに知っていただこうとオールバッハという、普通の演奏者にとっては大変なプログラムでのリサイタルです。

ステージには2台のピアノ。カワイコンサートグランドSK-EX(ステージ奥)が古典調律ヴァロッティによるもの、同じくEXが古典調律ヴェルクマイスター第III法(ステージ手前)という方法で調律されたものが用意されて、二つの違いがどんなものなのか興味津々の演奏会となりました。

普通、バッハをプログラムに入れる際は相当な決意が要るようです。例えばプログラムの最初に1、2曲入れる程度。相当集中力がないと暗譜が飛びやすく、途中からも弾き出し辛いものです。ですから、集中できるプログラム最初に弾いてしまう方が多いのです。怖いものを最初に片づけちゃおうという心理ですね。

それを苦もなく、オールバッハプログラムをこなしてしまう後藤さんには圧倒されました。しかもピアノの調律法を変えた2台のピアノを用意し、曲に応じピアノを弾き変えるなど私たち聴く者にとっても大変良い勉強になりました。音色の違いによりこれだけ表現も違ってくるのですね。

休憩のときにはワインが振舞われ、演奏の合間のくつろいだひとときとなりました。

今日のリサイタルには先生の演奏を聴きにたくさんのお弟子さんが駆けつけました。とってもかわいいお弟子さんでしょうか?コンサートが終わって後藤さんもリラックス。お話も弾みます。

バッハは本当に奥が深い。その魅力を存分に発揮した今日の演奏を聴いて、私もバッハを弾いてみたくなりました。

心に響く素晴らしい演奏、どうも有難う御座いました。

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